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AJ-10[えいじぇい10]
AJ-10はエアロジェットが開発、生産しているロケットエンジン。自己着火性推進剤であるエアロジン-50/四酸化二窒素を用いている。 == 概要 == デルタIIやタイタンIIIを含む複数のロケットの上段に使用された信頼性の高いエンジンであり、アポロ計画でもアポロ機械船のエンジンとして使用された。同様にコンステレーション計画のオリオン宇宙船にも搭載予定であった。 タンク内をガスにより圧力をかけることにより、推進剤をエンジンへ供給する圧送式サイクルを使用している為、複雑なターボポンプを必要としない。また、混合するだけで着火・燃焼する自己着火性推進剤を使用している為、再着火も容易で信頼性が高い。ノズルと燃焼室の周囲を推進剤が循環する事により冷却する再生冷却機構を採用している。50年間で360基以上が打ち上げられた。 最初に実用化されたのはAJ-10-118型であり、ヴァンガードロケットの2段目のAbleロケットに使用された。推進剤は硝酸と非対称ジメチルヒドラジンであった。 最初のヴァンガードの打ち上げは、1957年12月6日のヴァンガードTV3であり、第一段に問題があったため、ロケットは発射台上で爆発している。1958年2月5日の打ち上げも第一段の燃焼時に失敗した。AJ-10エンジンは、1958年3月17日の3度目のヴァンガードの打ち上げで初めて運用に至り、ヴァンガード1号の軌道投入に成功した。日本の宇宙開発においても石川島播磨重工業がエアロジェット社からライセンスの許諾を受けて生産したAJ10-118FJ/AJ10-118FJIがN-IIロケットの2段目として搭載され、気象衛星や放送衛星の打ち上げに使用された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「AJ-10」の詳細全文を読む
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