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RIM-162 ESSM()は、シースパローの後継としてレイセオン社が開発した艦対空ミサイル。日本語では「発展型シースパロー」と呼ばれる。 == 概要 == ミサイル本体はシー・スパローRIM-7Pを改良・AMRAAM世代の誘導装置でパッケージされ、直径5インチのサイドワインダー系列より大きい8インチ(20cm)で後部の直径は10インチと大型化しており、レーザー点火装置を採用したMk134固体推進薬ロケット・モーターを内蔵している。推進薬は2層になっており、発射機から打ち出す際には低排煙推進薬で艦載光学センサー類に悪影響を与えないように配慮されている。加速用には、アルミニウムを添加した推進薬により推力を増加させている。 ロケット・モーター後部は飛行制御部分となっており、外部に操舵翼を折りたたみ式に装着する。最後部には推力偏向ノズルを装着、発射後ミサイルを目標方向に向けると投棄される。TVC(Thrust Vector Control 推力偏向制御)により、発射直後の低速時でも高い運動性能を有し、最大50Gの旋回が可能とされている。 Mk 41 VLSではMk 25キャニスターを使用した場合1セルあたり4発、Mk 48 VLSではDP-48(Composite Dual-Pack)キャニスターを使用した場合は1セルあたり2発ずつを収納可能としている。なお、Mk 48 VLSはDP-48キャニスター使用時にはMk 56 VLSと呼ばれることもある。 最終段階の誘導は艦艇に搭載されているイルミネーター(射撃指揮装置)からのレーダー波照射によるセミアクティブ・レーダー・ホーミング(SARH)だが、中間段階では搭載する慣性航法装置(INS)および射撃指揮装置との無線リンクによる指令照準線非一致(COLOS)誘導による自律飛行も可能で、最大3目標に同時対処可能となった。 (通常、防空艦ではイルミネーターの数で同時対処能力が決定される。 *ターター系列搭載艦例:たちかぜ型護衛艦では指揮装置・イルミネータ1基で応急発射1を含めて最大3目標対処。 *イージス系列搭載艦例:こんごう型護衛艦ではイルミネータ3基それぞれに同時対処 4目標以上と目されるので最低でも12目標対処。 以上から最近就役しつつあるESSM防空艦ではイルミネーターにICWI(間欠連続波照射)機能を備え、最低6目標同時対処が実現されるものと思われる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ESSM」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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