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FCM 36(制式名称''Char léger Modèle 1936 FCM''、軽戦車-1936年式-FCM)は第二次世界大戦前、フランス陸軍向けに設計された軽歩兵戦車である。乗員は2名で、短砲身37mm砲と7.5mm同軸機銃を装備、ディーゼルエンジン駆動であった。 == 開発 == 1933年、オチキス社は、安価で大量生産が可能な軽歩兵戦車の提案を行った。これを受け、フランス陸軍では改めて広く産業界から案を募り、その結果競作された中から、オチキス H35、ルノー R35、FCM 36の3車種が量産されることとなった。 トゥーロンにあるFCM社(''Forges et Chantiers de la Méditerranée'')はそれ以前にも、1921年、巨大なFCM 2C重戦車10輌を生産し、またシャール B1の開発にも関わるなど、戦車開発に若干の経験を持っていた。シャール Bのサスペンション設計も手掛けたブードロ技師に対し命じられた設計方針は、軍港のメーカーならではの電気溶接技術を最大限生かした先進的なデザインを作り出すことだった。 1934年3月、木製モックアップによって陸軍の認可を受け、1935年4月2日には機銃2丁装備の砲塔を持つ試作車がヴァンセンヌの委員会に提出された。この試作車は、特に溶接で組み上げられた傾斜装甲と、長い航続距離を約束するディーゼルエンジンによって、委員会に非常な感銘を持って迎えられた。ただし、試作車は9トンの要求重量よりも約3割重く11.68トンあり、また機械的トラブルがあったため本格的試験は行えず、6月9日に初期評価が終了した後、メーカーに送り返された。 実際には、その後のテストでさらに多くの欠点も浮上し、その結果、全般にわたる改設計が行われえることとなった。より軽量化した車体、新しい砲塔構成、サスペンション、履帯が導入され、エンジンルーム上面は、整備の容易さを考慮し、ボルト接合に改められた。9月10日、改設計された試作車はヴァンセンヌに送られたが、今度は10月23日にサスペンションの補強のために戻された。12月19日に再び委員会に戻され、翌1936年5月14日までテストが行われた。その後、要求の変更があり、装甲を30mmから40mmへ増すことが決定され、元の装甲の上に10mmの増加装甲を貼ることで対処されたが、この特徴は生産車にも引き継がれた。 原型は歩兵科委員会の目に留まり、特に、この時代には重要であると考えられた耐ガス気密性が6月17日に証明された後、7月9日には、競作中最も優れているとの評価が下された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「FCM36」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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