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HP-65[えいちぴー65]
HP-65は、磁気カードにプログラムを格納できる世界初の携帯可能なプログラム可能電卓である。1974年にヒューレット・パッカード (HP) が795ドルで発売〔 1974年の795ドルは、2009年の価値に換算すると3,420ドルになる(The Inflation Calculator 参照)。〕。9本のレジスタがあり、別に100キーストローク分の命令列を格納できる。磁気カードリーダ/ライターを内蔵しており、プログラムのセーブ/ロードが可能。HP製電卓の多くと同様、逆ポーランド記法 (RPN) を採用しており、作業用スタックは4段である。 ウィリアム・ヒューレットの要求仕様は、彼のシャツのポケットに入る電卓というものであった。そのためもあって、先細りの形状をしている。磁気プログラムカードは、LED7セグメントディスプレイの直下にあるスロットに入れる。電卓と同梱されていたプログラムマニュアルは完璧であり、数百のアルゴリズムに関する解説が記述されている。たとえば、微分方程式の解法、株価予測、統計などなどである。 == 特徴 == 背の高い台形型のキーを採用しており、その後のHP製電卓でもその形状のキーがよく使われた。各キーには最大4つの機能が対応している。キーの上面に印字されている通常機能に加え、キーの上部のケース表面に黄色で印字された機能とキーの下側面に青で印字された機能があり、それぞれ黄色の "f" キーと青の "g" キーを押してからキーを押すことで、その機能が選択される。例えば、"f" の後に "4" を押下するとサイン関数、"g" の後に "4" を押下すると 1/x を計算する。一部の数学関数は、黄色の "f -1" を直前に押すことで黄色で印字された関数の逆関数になる。例えば、"f -1" の後に "4" を押下すると sin−1 になる。 関数としては、平方根、逆数、三角関数、指数関数、対数、階乗などがある。当時としては珍しい位取り記数法の底の変換機能を備えていたが、サポートする底は10と8だけだった。また、角度の単位変換や極座標と直交座標の変換なども可能である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「HP-65」の詳細全文を読む
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