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IPv4 ( リダイレクト:Internet Protocol version 4(インターネットプロトコルバージョン4)、IPv4(アイピーブイ4)は、Internet Protocolの一種で、OSI参照モデルにおいてネットワーク層に位置付けられるプロトコルである。転送の単位であるパケットの経路選択と、その断片化と再構築を主な機能とする。TCP/IPの基本機能としてインターネットなどで世界中広く用いられている。== パケット ==IPパケットの先頭には必ずIPヘッダが付加され、それにより経路選択などのIPの機能が実現されている。IPヘッダは12のフィールドと拡張情報(オプション)から成り立っている。拡張情報を含まないIPヘッダ長は20バイトである。以下にパケット形式図とそれぞれの領域の役割などを記す。*バージョン(Version) IPのバージョンであり、IPv4の場合は4が格納される。*ヘッダ長(Internet Header Length、IHL) IPヘッダの長さで、4オクテット単位で表される。この値によりデータの開始位置を知る事が出来る。通常は「5」が入る。*サービス種別(Type Of Service、TOS、優先順位) パケットが転送される際に重視するサービスを指定する。ただし、ルータの実装においてパケット毎にサービスを区別する事は容易では無い。送信元が全てを重視とする設定を行う場合や、ネットワークの運用方針によっては境界に位置するルータが値を書き換える場合もある。優先度はパケットの優先度を8段階で示す。パケットの送信待ち行列を8個用いて実現する実装もある。遅延度はパケットを早く宛先へと到達させる事を求める。転送量はパケットを多く宛先へと到達させる事を求める。信頼性はパケットを失わず宛先へと到達させる事を求める(このような処理をQoSと呼ぶ)。IPv6のIPv6パケットでは、サービス種別の代わりに「フローラベル」(Flow Label)が定義されている。*全長(Total Length) IPヘッダを含むパケットの全長。8ビット単位なので8ビット×nの「n」が入る。*識別子(Identification、識別番号とも) パケットの送信元が一意な値を格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。パケットを転送するルータがデータを分割したときにバラバラになった複数のパケットを同一のものと判断する。*フラグ(Various Control Flags) 断片化の制御に用いる。ビット0は使用しない。ビット1は1の場合に断片化の禁止を意味する。ビット2は断片化された各パケットにおいて、0の場合は最終パケットを意味する。*断片位置(Fragment Offset) ルータなどがパケットを断片化した際に、その位置を8オクテット単位で格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。以上の識別子、フラグ、断片位置の情報からフラグメントを行うことができる。*生存時間(Time to Live、TTL) パケットの余命を示す値である。送信元はパケットが経由できるルータ数の上限を設定し、ルータはパケットを転送する毎に値を一つ減らし、値が0になるとパケットは破棄される。パケットがネットワーク上で無限に巡回する問題を防ぐ効果が有る。TTLは8ビットのため0〜255の値をセットできる。*プロトコル(Protocol) TCPなどの上位プロトコルを示すプロトコル番号が設定される。パケットの宛先である装置がパケットを受信すると、この値を用いて上位プロトコルを識別し、その実装へペイロードを渡す。主に使われるプロトコルには、ICMP、TCP、UDP、IPv6、EIGRP、OSPFが挙げられる。*チェックサム(検査合計、Header Checksum) IPヘッダの誤り検査に用いられる。転送毎に生存時間の値が変わるため、ルータはチェックサムも転送毎に再計算する必要がある。データ部分に関してはTCPなどの上位層に任せ、IPパケットのヘッダのチェックサムの対象はヘッダ部分だけである。また、IPパケットのチェックサムフィールドは設定必須の項目なので省略できない。IPv6ではチェックサムフィールドはなくなった。*送信元アドレス(Source Address) パケットの送信元IPアドレスが設定される。*宛先アドレス(Destination Address) パケットの送信先IPアドレスが設定される。*拡張情報(Options) 可変長の拡張情報が32ビット単位で設定される。めったに使用されることがないが、セキュリティ、ルーズソースルーティング/ストリクトソースルーティング、レコードルート、インターネットタイムスタンプなどの情報が埋め込まれる。可変長のため0を足すパディングを必要とする。*データ パケットが伝達すべきペイロードである。 ) : ウィキペディア日本語版 | Internet Protocol version 4(インターネットプロトコルバージョン4)、IPv4(アイピーブイ4)は、Internet Protocolの一種で、OSI参照モデルにおいてネットワーク層に位置付けられるプロトコルである。転送の単位であるパケットの経路選択と、その断片化と再構築を主な機能とする。TCP/IPの基本機能としてインターネットなどで世界中広く用いられている。== パケット ==IPパケットの先頭には必ずIPヘッダが付加され、それにより経路選択などのIPの機能が実現されている。IPヘッダは12のフィールドと拡張情報(オプション)から成り立っている。拡張情報を含まないIPヘッダ長は20バイトである。以下にパケット形式図とそれぞれの領域の役割などを記す。*バージョン(Version) IPのバージョンであり、IPv4の場合は4が格納される。*ヘッダ長(Internet Header Length、IHL) IPヘッダの長さで、4オクテット単位で表される。この値によりデータの開始位置を知る事が出来る。通常は「5」が入る。*サービス種別(Type Of Service、TOS、優先順位) パケットが転送される際に重視するサービスを指定する。ただし、ルータの実装においてパケット毎にサービスを区別する事は容易では無い。送信元が全てを重視とする設定を行う場合や、ネットワークの運用方針によっては境界に位置するルータが値を書き換える場合もある。優先度はパケットの優先度を8段階で示す。パケットの送信待ち行列を8個用いて実現する実装もある。遅延度はパケットを早く宛先へと到達させる事を求める。転送量はパケットを多く宛先へと到達させる事を求める。信頼性はパケットを失わず宛先へと到達させる事を求める(このような処理をQoSと呼ぶ)。IPv6のIPv6パケットでは、サービス種別の代わりに「フローラベル」(Flow Label)が定義されている。*全長(Total Length) IPヘッダを含むパケットの全長。8ビット単位なので8ビット×nの「n」が入る。*識別子(Identification、識別番号とも) パケットの送信元が一意な値を格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。パケットを転送するルータがデータを分割したときにバラバラになった複数のパケットを同一のものと判断する。*フラグ(Various Control Flags) 断片化の制御に用いる。ビット0は使用しない。ビット1は1の場合に断片化の禁止を意味する。ビット2は断片化された各パケットにおいて、0の場合は最終パケットを意味する。*断片位置(Fragment Offset) ルータなどがパケットを断片化した際に、その位置を8オクテット単位で格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。以上の識別子、フラグ、断片位置の情報からフラグメントを行うことができる。*生存時間(Time to Live、TTL) パケットの余命を示す値である。送信元はパケットが経由できるルータ数の上限を設定し、ルータはパケットを転送する毎に値を一つ減らし、値が0になるとパケットは破棄される。パケットがネットワーク上で無限に巡回する問題を防ぐ効果が有る。TTLは8ビットのため0〜255の値をセットできる。*プロトコル(Protocol) TCPなどの上位プロトコルを示すプロトコル番号が設定される。パケットの宛先である装置がパケットを受信すると、この値を用いて上位プロトコルを識別し、その実装へペイロードを渡す。主に使われるプロトコルには、ICMP、TCP、UDP、IPv6、EIGRP、OSPFが挙げられる。*チェックサム(検査合計、Header Checksum) IPヘッダの誤り検査に用いられる。転送毎に生存時間の値が変わるため、ルータはチェックサムも転送毎に再計算する必要がある。データ部分に関してはTCPなどの上位層に任せ、IPパケットのヘッダのチェックサムの対象はヘッダ部分だけである。また、IPパケットのチェックサムフィールドは設定必須の項目なので省略できない。IPv6ではチェックサムフィールドはなくなった。*送信元アドレス(Source Address) パケットの送信元IPアドレスが設定される。*宛先アドレス(Destination Address) パケットの送信先IPアドレスが設定される。*拡張情報(Options) 可変長の拡張情報が32ビット単位で設定される。めったに使用されることがないが、セキュリティ、ルーズソースルーティング/ストリクトソースルーティング、レコードルート、インターネットタイムスタンプなどの情報が埋め込まれる。可変長のため0を足すパディングを必要とする。*データ パケットが伝達すべきペイロードである。[いんたーねっとぷろとこるばーじょん4] Internet Protocol version 4(インターネットプロトコルバージョン4)、IPv4(アイピーブイ4)は、Internet Protocolの一種で、OSI参照モデルにおいてネットワーク層に位置付けられるプロトコルである。 転送の単位であるパケットの経路選択と、その断片化と再構築を主な機能とする。TCP/IPの基本機能としてインターネットなどで世界中広く用いられている。 == パケット == IPパケットの先頭には必ずIPヘッダが付加され、それにより経路選択などのIPの機能が実現されている。IPヘッダは12のフィールドと拡張情報(オプション)から成り立っている。拡張情報を含まないIPヘッダ長は20バイトである。 以下にパケット形式図とそれぞれの領域の役割などを記す。 *バージョン(Version) IPのバージョンであり、IPv4の場合は4が格納される。 *ヘッダ長(Internet Header Length、IHL) IPヘッダの長さで、4オクテット単位で表される。この値によりデータの開始位置を知る事が出来る。通常は「5」が入る。 *サービス種別(Type Of Service、TOS、優先順位) パケットが転送される際に重視するサービスを指定する。ただし、ルータの実装においてパケット毎にサービスを区別する事は容易では無い。送信元が全てを重視とする設定を行う場合や、ネットワークの運用方針によっては境界に位置するルータが値を書き換える場合もある。優先度はパケットの優先度を8段階で示す。パケットの送信待ち行列を8個用いて実現する実装もある。遅延度はパケットを早く宛先へと到達させる事を求める。転送量はパケットを多く宛先へと到達させる事を求める。信頼性はパケットを失わず宛先へと到達させる事を求める(このような処理をQoSと呼ぶ)。IPv6のIPv6パケットでは、サービス種別の代わりに「フローラベル」(Flow Label)が定義されている。 *全長(Total Length) IPヘッダを含むパケットの全長。8ビット単位なので8ビット×nの「n」が入る。 *識別子(Identification、識別番号とも) パケットの送信元が一意な値を格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。パケットを転送するルータがデータを分割したときにバラバラになった複数のパケットを同一のものと判断する。 *フラグ(Various Control Flags) 断片化の制御に用いる。ビット0は使用しない。ビット1は1の場合に断片化の禁止を意味する。ビット2は断片化された各パケットにおいて、0の場合は最終パケットを意味する。 *断片位置(Fragment Offset) ルータなどがパケットを断片化した際に、その位置を8オクテット単位で格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。以上の識別子、フラグ、断片位置の情報からフラグメントを行うことができる。 *生存時間(Time to Live、TTL) パケットの余命を示す値である。送信元はパケットが経由できるルータ数の上限を設定し、ルータはパケットを転送する毎に値を一つ減らし、値が0になるとパケットは破棄される。パケットがネットワーク上で無限に巡回する問題を防ぐ効果が有る。TTLは8ビットのため0〜255の値をセットできる。 *プロトコル(Protocol) TCPなどの上位プロトコルを示すプロトコル番号が設定される。パケットの宛先である装置がパケットを受信すると、この値を用いて上位プロトコルを識別し、その実装へペイロードを渡す。主に使われるプロトコルには、ICMP、TCP、UDP、IPv6、EIGRP、OSPFが挙げられる。 *チェックサム(検査合計、Header Checksum) IPヘッダの誤り検査に用いられる。転送毎に生存時間の値が変わるため、ルータはチェックサムも転送毎に再計算する必要がある。データ部分に関してはTCPなどの上位層に任せ、IPパケットのヘッダのチェックサムの対象はヘッダ部分だけである。また、IPパケットのチェックサムフィールドは設定必須の項目なので省略できない。IPv6ではチェックサムフィールドはなくなった。 *送信元アドレス(Source Address) パケットの送信元IPアドレスが設定される。 *宛先アドレス(Destination Address) パケットの送信先IPアドレスが設定される。 *拡張情報(Options) 可変長の拡張情報が32ビット単位で設定される。めったに使用されることがないが、セキュリティ、ルーズソースルーティング/ストリクトソースルーティング、レコードルート、インターネットタイムスタンプなどの情報が埋め込まれる。可変長のため0を足すパディングを必要とする。 *データ パケットが伝達すべきペイロードである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Internet Protocol version 4(インターネットプロトコルバージョン4)、IPv4(アイピーブイ4)は、Internet Protocolの一種で、OSI参照モデルにおいてネットワーク層に位置付けられるプロトコルである。転送の単位であるパケットの経路選択と、その断片化と再構築を主な機能とする。TCP/IPの基本機能としてインターネットなどで世界中広く用いられている。== パケット ==IPパケットの先頭には必ずIPヘッダが付加され、それにより経路選択などのIPの機能が実現されている。IPヘッダは12のフィールドと拡張情報(オプション)から成り立っている。拡張情報を含まないIPヘッダ長は20バイトである。以下にパケット形式図とそれぞれの領域の役割などを記す。*バージョン(Version) IPのバージョンであり、IPv4の場合は4が格納される。*ヘッダ長(Internet Header Length、IHL) IPヘッダの長さで、4オクテット単位で表される。この値によりデータの開始位置を知る事が出来る。通常は「5」が入る。*サービス種別(Type Of Service、TOS、優先順位) パケットが転送される際に重視するサービスを指定する。ただし、ルータの実装においてパケット毎にサービスを区別する事は容易では無い。送信元が全てを重視とする設定を行う場合や、ネットワークの運用方針によっては境界に位置するルータが値を書き換える場合もある。優先度はパケットの優先度を8段階で示す。パケットの送信待ち行列を8個用いて実現する実装もある。遅延度はパケットを早く宛先へと到達させる事を求める。転送量はパケットを多く宛先へと到達させる事を求める。信頼性はパケットを失わず宛先へと到達させる事を求める(このような処理をQoSと呼ぶ)。IPv6のIPv6パケットでは、サービス種別の代わりに「フローラベル」(Flow Label)が定義されている。*全長(Total Length) IPヘッダを含むパケットの全長。8ビット単位なので8ビット×nの「n」が入る。*識別子(Identification、識別番号とも) パケットの送信元が一意な値を格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。パケットを転送するルータがデータを分割したときにバラバラになった複数のパケットを同一のものと判断する。*フラグ(Various Control Flags) 断片化の制御に用いる。ビット0は使用しない。ビット1は1の場合に断片化の禁止を意味する。ビット2は断片化された各パケットにおいて、0の場合は最終パケットを意味する。*断片位置(Fragment Offset) ルータなどがパケットを断片化した際に、その位置を8オクテット単位で格納する。断片化したパケットの復元に用いられる。以上の識別子、フラグ、断片位置の情報からフラグメントを行うことができる。*生存時間(Time to Live、TTL) パケットの余命を示す値である。送信元はパケットが経由できるルータ数の上限を設定し、ルータはパケットを転送する毎に値を一つ減らし、値が0になるとパケットは破棄される。パケットがネットワーク上で無限に巡回する問題を防ぐ効果が有る。TTLは8ビットのため0〜255の値をセットできる。*プロトコル(Protocol) TCPなどの上位プロトコルを示すプロトコル番号が設定される。パケットの宛先である装置がパケットを受信すると、この値を用いて上位プロトコルを識別し、その実装へペイロードを渡す。主に使われるプロトコルには、ICMP、TCP、UDP、IPv6、EIGRP、OSPFが挙げられる。*チェックサム(検査合計、Header Checksum) IPヘッダの誤り検査に用いられる。転送毎に生存時間の値が変わるため、ルータはチェックサムも転送毎に再計算する必要がある。データ部分に関してはTCPなどの上位層に任せ、IPパケットのヘッダのチェックサムの対象はヘッダ部分だけである。また、IPパケットのチェックサムフィールドは設定必須の項目なので省略できない。IPv6ではチェックサムフィールドはなくなった。*送信元アドレス(Source Address) パケットの送信元IPアドレスが設定される。*宛先アドレス(Destination Address) パケットの送信先IPアドレスが設定される。*拡張情報(Options) 可変長の拡張情報が32ビット単位で設定される。めったに使用されることがないが、セキュリティ、ルーズソースルーティング/ストリクトソースルーティング、レコードルート、インターネットタイムスタンプなどの情報が埋め込まれる。可変長のため0を足すパディングを必要とする。*データ パケットが伝達すべきペイロードである。」の詳細全文を読む
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