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MACS1149-JDまたはMACS J1149+2223は、地球から見てしし座の方向にある銀河と考えられている天体である。 MACS1149-JDは、地球からの見かけの距離が132億光年、実際の距離が314億光年も離れた位置にある天体である。赤方偏移の値は9.6もある。遠方に存在する天体は、単独の波長で観測されたものが多い。MACS1149-JDは複数の波長領域で観測されており、精度の高い天体としてはMACS0647-JDが発見されるまでは最も遠い天体であった。観測はハッブル宇宙望遠鏡とスピッツァー宇宙望遠鏡が行い、可視光と赤外線の5つの波長で観測を行った。 地球とMACS1149-JDの間には、66億5000万光年(''z''=0.544)の位置に銀河団が存在し、この銀河団の重力によって重力レンズ効果が生じている。MACS1149-JDが観測できたのは、重力レンズ効果によって15倍の明るさに増幅されたからである。 MACS1149-JDの質量は銀河系の1%程度しかないと考えられている。初期の銀河はとても小さく、これらの銀河が合体して現在のような大きな銀河に成長したと考えられている。また、MACS1149-JDは赤方偏移により深い赤色をしている。 MACS1149-JDは、宇宙の暗黒時代の終わりの時代にある銀河である。この時代にある初期の銀河は強い紫外線を放っており、周辺の中性水素が再電離している可能性がある。 == 関連項目 == * MACS0647-JD 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「MACS1149-JD」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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