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NS500(エヌエスごひゃく)は、ホンダが開発した排気量500ccのロードレース専用オートバイである。1982年にロードレース世界選手権(世界グランプリ)にデビューし、1983年にはフレディ・スペンサーがこのマシンに乗ってワールドチャンピオンとなった。 ==概要== 当時の世界グランプリ最高峰クラスである500ccクラスを戦うために、ホンダが開発した2ストロークエンジンのファクトリーマシンがNS500である。最大の特徴は、当時の500ccクラスのマシンは2ストローク4気筒エンジンが主流だったのに対し、変則的な2ストロークV型3気筒エンジンだった点にある〔『RACERS SPECIAL ISSUE 2014』(2014年、三栄書房)ISBN 978-4-7796-2033-1(p.28)〕 。ライバルであるヤマハYZRやスズキRGといった4気筒勢に対してパワーでは劣るものの、3気筒はレギュレーションによって最低重量が4気筒より軽く出来るという点を生かして軽量コンパクトなマシンに仕上げられ、「すぐに勝てるマシン」をコンセプトに開発された〔『RACERS Volume 01』(p.13 - p.17)〕。 1982年に世界グランプリにデビューすると同年には早くも3勝を上げ、1983年にはNS500に乗るフレディ・スペンサーがライダース・タイトルを獲得した〔500cc World Standing 1983 〕。ホンダは1966年に500ccクラスのマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得していたものの〔ジュリアン・ライダー / マーティン・レインズ『二輪グランプリ60年史』(2010年、スタジオ・タック・クリエイティブ)ISBN 978-4-88393-395-2(p.78)〕、ホンダのマシンに乗るライダーが最高峰クラスのライダース・タイトルを獲ったのはこの年のスペンサーが初めてである〔『RACERS Volume 01』(p.52 - p.53)〕。1984年からはホンダ・ワークスの主力マシンの座をV型4気筒のNSR500に譲ったが、NSRの不調もあってNSは1984年にもスペンサーとランディ・マモラのライディングで4勝を上げている〔『RACERS Volume 01』(p.96 - p.97)〕。 マモラが1985年に挙げた1勝がNS500の世界グランプリでの最後の勝利となったが、その後もマシンやエンジンは有力なチームやプライベーターたちに供給され、度々上位に入る活躍を見せた〔。また、1983年にはNS500をベースにした市販レーサーのRS500Rが発売されて多くのプライベーターに歓迎された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ホンダ・NS500」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Honda NS500 」があります。 スポンサード リンク
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