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OLAPはonline analytical processingの略であり、複雑で分析的な問い合わせに素早く回答を行う方法の事である。 ビジネスインテリジェンスと呼ばれるより大きなカテゴリに属し、ビジネスインテリジェンスとはOLAP・ETL・リレーショナルレポーティング・データマイニングを含む概念である。 OLAPの典型的な用途は売上報告、市場分析、経営報告、ビジネス業績管理(BPM)、予算作成、計画作成、財務諸表作成などである。 OLAPの主な特徴は以下の点にある。 * 多次元データモデルを操作すること(関係モデルではなく) * 複雑、分析的でその場限りの問い合わせを行えること * 非常に高速であること(通常は5秒以内に結果を返す) このような理由から、Nigel PendseはOLAPのコンセプトをより正確に表す言葉としてFASMI(Fast Analysis of Shared Multidimensional Information)を提案している。 == 機能 == OLAPはまず関係データベースのスナップショットを取り、多次元データとして再構成する。その後、問い合わせを行うことができるようになる。複雑で膨大なデータへの問い合わせの場合、OLAPは関係データベースに同様の問い合わせを行う場合に比較してあらかじ集計してあるデータを利用することで、きわめて短時間に処理を実施する。 この操作データからなるOLAPの構造はOLAPキューブと呼ばれている。キューブはスタースキーマを形成するテーブルの一群からなり、中心にはファクトテーブルが存在する。このファクトテーブルには問い合わせの中心的な事実が格納されており、複数のディメンジョンテーブルがここにリンクしている。このディメンジョンテーブルの中にどのように関係データを集計し分析できるのかが定義されている。ここで、元データをどのような階層構造で集計するのかによってありうる集計方法の数は変わってくる。 例えば、顧客は市・地域・国によって分類されるとすると、50市・8地域・2カ国に存在するデータであれば3階層・合計60項目のデータとなる。ここでこの顧客と製品との関係を見たいとすれば、例えば製品は250品目・20カテゴリ・3ファミリ・3部門であるとすると合計276項目のデータとなる。この二つのディメンジョンだけでも16,560ものありうる集計が発生してしまう。考慮されるべきデータが増えるにつれて集計の数はすぐに何百万もの数になってしまう。 集計の計算結果と元データは統合されてOLAPキューブとなる。原理的にはOLAPキューブは可能性のある問いに対する全ての答えを保持することができる。だが、潜在的な集計の数が余りに多いために前もって決められた物のみを完全に集計し、残りは要求に応じて集計する場合もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「OLAP」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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