|
内分泌攪乱物質(ないぶんぴつかくらんぶっしつ、endocrine disruptor)は、環境中に存在する化学物質のうち、生体にホルモン作用をおこしたり、逆にホルモン作用を阻害するもの。2003年(平成15年)5月の政府見解では、「内分泌系に影響を及ぼすことにより、生体に障害や有害な影響を引き起こす外因性の化学物質」と定義されている。 「外因性内分泌攪乱化学物質」(がいいんせいないぶんぴつかくらんかがくぶっしつ)などとも呼ばれ、「攪」の字が難しいことから、「内分泌撹乱物質」や「内分泌かく乱物質」とも表記される。また、通称として「環境ホルモン」がよく使用されている。 ==「環境ホルモン」の呼称について == 内分泌攪乱物質を一般市民に分りやすく紹介するために、日本放送協会と井口泰泉(横浜市立大学教授、当時)が「環境中に存在するホルモンのような物質」という意味合いから環境ホルモンという通称を考案した。一般向け解説書や行政文書、報道記事で広く使われている。 体内で合成されるというホルモンの本来の定義から外れており、実際にはホルモンとはいえないため、「環境ホルモン」はあくまでも便宜的な呼び方であるという見解が根強く示されているが、日本内分泌撹乱化学物質学会(環境ホルモン学会)は、その規約〔環境ホルモン学会「会則」 〕で「外因性内分泌撹乱物質(環境ホルモン)」とし、環境ホルモンを正式な通称として採用している。なお、「環境ホルモン」という言葉を作った井口は、この学会の発起人の一人であり現在副会長を務めている。 エストロゲン(女性ホルモンの一種)に似た作用を誘発するものがあったことから、以前には「エストロゲン様物質」とも呼ばれていた。しかし、女性ホルモンに限定されるものではなく、広く内分泌攪乱作用に起因すると懸念される悪影響による疾病(例えば、アレルギー、子宮内膜症、不妊、乳癌、発達障害など)への因果関係の究明も環境ホルモン問題である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「内分泌攪乱物質」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Endocrine disruptor 」があります。 スポンサード リンク
|