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SPRITE-SAT[すぷらいと]
SPRITE-SAT(スプライト観測衛星)は、東北大学大学院・理学研究科および工学研究科で開発されているスプライト現象観測衛星。スプライト現象を宇宙空間から観測することを主目的としている。2009年1月23日、温室効果ガス観測衛星いぶきのサブペイロードとして、種子島宇宙センターよりH-IIAロケット15号機にて打ち上げられた。愛称は「雷神」。本ページでは後継機の「雷神2」についても記述する。 == スプライトと地球ガンマ線の観測 ==
スプライトとは、1989年に発見された、落雷が発生する時にその上空の高度40-90kmの高層大気中で発生する発光現象である。赤い光と左右に手を広げたような形状からスプライト(妖精)と呼ばれているが、他にもさまざまな形状が観測されている。地球全体で毎日数千から一万回発生しているとされ、珍しい現象ではない。しかし、地上からの観測だけではその水平構造は把握できず、発生のメカニズムは未解明であった。2004年には台湾の地球観測衛星FORMOSAT-2が打ち上げられ、全球での発生分布と鉛直構造を決定する物理的要因を特定したが、落雷地点とスプライト発生位置のずれ、落雷からスプライト発生までの時間差はさまざまであり、それだけでは形状や発生タイミング・発生条件をうまく説明できなかった。 また、2004年には地球を周回するガンマ線天文衛星により、地球から発生した強いガンマ線が大量に検出された。落雷時の絶縁破壊によって発生する逃走電子が原因と考えられている。 SPRITE-SATは、宇宙空間から地上を真下を見下ろすように観測することで、スプライト等の現象の水平構造と全球分布を観測し、雷放電起源とされるガンマ線と落雷・スプライトとの関係を明らかにすることを目的としている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「SPRITE-SAT」の詳細全文を読む
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