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トヨタ・TS010(''Toyota TS010'' )は、1991年にトヨタが開発したプロトタイプレーシングカー。スポーツカー世界選手権 (SWC) やル・マン24時間レースでの総合優勝を狙い、グループCの新規定(カテゴリ1)にあわせて設計された。 == マシン概要 == トヨタ製グループCカーとしては初めて自然吸気 (NA) エンジンを搭載するため、車名にはターボエンジン搭載車に用いていた"C-V"に代わり、「トヨタ・スポーツ」を意味する"TS"が付けられた。 開発プロジェクトは、TRDが主導となって行い、コンサルタントとしてトニー・サウスゲートが参画した。 エンジンは、当時のSWCのレギュレーションに沿って、当時のF1と同じ3.5 L NAエンジンを開発した。エンジン形式はバンク角72°の5バルブ・V型10気筒で、グラウンドエフェクトを向上させるために傾斜をつけて搭載されていた。出力は、1990年の初期型で約480馬力、1991年スポット参戦時で約600馬力、最終的には約750馬力を発生した。 モノコックはカーボン製で、ラジエーターは先行するメルセデスベンツ・C291、ジャガー・XJR-14、プジョー・905が側面配置であったのに対し、TS010はトヨタ・88C-V以降のマシンでサイドラジエーター車の開発に苦心した経験からフロントラジエーターで製作された。リヤセクションは、当時F1で一般的だったトランスミッションをエンジンとデファレンシャルギアの間に配置するレイアウトが採用された。 ボディアンダーフロアは、エンジンの左右部分を跳ね上げたトンネルディフューザーを備えるウイングカー構造を有する。リアウイングは、1991年に活躍したTWRジャガー・XJR-14に倣って複葉型を採用した。コンセプトの低ドラッグ・高ダウンフォースに即した開発により、ダウンフォースは200 mph(≒320 km/h)時に4 tを超えた。 ヘッドライトはスプリント仕様ではフロントラジエーターのエアインテーク部に小型のものを、夜間走行を行う耐久レースではフロントフェンダー部に2灯式のものをそれぞれ装備する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トヨタ・TS010」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Toyota TS010 」があります。 スポンサード リンク
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