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UNITEC-1(UNISEC Technology Experiment Carrier 1)は日本の大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)による宇宙機〔公式Webなどでは深宇宙衛星と書かれているが、惑星を周回しないので人工衛星ではない。〕。愛称は「しんえん」〔愛称は打ち上げ直前の5月17日に決定され、打ち上げ後に発表された。〕。金星へのフライバイを計画しており、地球の重力圏を離脱する世界初の民間宇宙機である。 2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、予定軌道に入った。 ==計画== 2008年JAXAが金星探査機「あかつき(当初はPLANET-Cと呼ばれていた)」の相乗り衛星を募集した。これによって民間宇宙機が金星行きを選択することが可能になったが、距離的な問題で超小型衛星では通信を行うことすら困難になってしまい、観測などの本格的な科学ミッションはまず不可能であった〔。さらに打ち上げが2010年に予定されており、開発期間も非常に限られていた。こうした制約の中、機体内部で各大学が開発したオンボードコンピュータ(UOBC)をコンペ形式で耐宇宙環境性能試験を行う計画が立てられた。 複数の大学・高専がこの計画に参加を表明し、予選会として耐真空、耐熱、耐振動試験が2009年夏に行われた。その結果、電気通信大学、東京理科大学、北海道工業大学、高知工科大学、東北大学、慶應義塾大学の6台が選ばれた。これらがUNITEC-1(しんえん)に搭載され、6台のうち1台ずつ定期的に起動し、企業が開発した信頼性の高いメイン・オンボードコンピュータ(MOBC)から送られてくるコマンドの解釈が出来ているか、また決められたパターンで正確にデータの送受信ができているか、をMOBCによって試験されその結果が地上に送られる〔。 MOBCからUOBCへ渡されるデータには搭載カメラおよび放射線の計測データが含まれる。各UOBCによる生き残り競争を利用して、カメラの映像から本機の姿勢を計算したり、科学観測を行うこともミッションの一部とされる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「UNITEC-1」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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