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ビジュアルホン VP-210(ブイピー にい いち まる )は、DDIポケット(現ワイモバイル)向けに供給された京セラ製PHS端末である。 == 概要 == VP-210は世界で初めて市販されたカメラ付き携帯電話(※厳密にはPHS端末)である。この発売時期は、同様にカメラを搭載したJ-SH04の発売を1年以上さかのぼる。また、VP-210は世界で初めて市販された移動体電話上のテレビ電話でもある。VP-210のカメラは主としてテレビ電話用に搭載されており、静止画のデジタルスチルカメラのためにカメラを搭載したJ-SH04と目的は異なっていた(詳細は後述)。 VP-210のメインディスプレイは、2.0インチの反射型TFT液晶であった。市販された携帯電話で初めて搭載されたカメラは、約11万画素CMOSイメージセンサが搭載された。 VP-210のデータ通信方式は当時のPHSでは標準の「α-DATA32(PIAFS対応 32.2Kbps)」であった。VP-210同士でテレビ電話をすることができた〔1秒間に2コマというコマ送りの画像送信〕。ただし、当時市販されていたNTTのISDN回線による据置型テレビ電話端末「Phoenix mini」とは、それぞれが互換性のない通信方式を採用していたため、互いの間でのテレビ電話としての通話はできなかった。 また、カメラは基本的にテレビ電話用に搭載されたため、自画撮りしか向かなかった。ただし、デジタルカメラ代わりに静止画の撮影も不可能ではなく、撮影した画像をEメールとともに送信することも可能であった。テレビ電話は回線交換通信であり、データ通信料金のみで通話することができた。 なお、VP-210の出荷台数は数万台の出荷で終わった。その理由は、当時の他のPHS端末が携帯電話より小型軽量であったにもかかわらずVP-210の筐体が大ぶりであったこと、また、VP-210の実売価格が4万円台であり、爆発的な売れ行きをみせていたiモードやcdmaOne/ezweb・J-SKY機能搭載の携帯電話端末と比べても高価であったこと、などである。VP-210の発売後1999年7月になると、DDIポケットは、α-DATA64(ベストエフォート型の64Kデータ通信)や、無線機を2台搭載してハンドオーバーを改善した「ハイブリッド携帯端末 H"」の展開を開始し、VP-210の出荷を終了した。 ところが、2001年になると、VP-210の先進性が再度見直されることとなる。2001年にテレビ電話を搭載した第3世代携帯電話〔P2101V等のFOMA(1世代シリーズ)〕やそのPHS版機種〔Lookwalk P751v〕が発売されたためである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「VP-210」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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