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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
アイトラー()は、ギリシア神話の女性である。トロイゼーン王ピッテウスの娘で、テーセウスの母である。その名は「晴れた空」の意。長母音を省略してアイトラとも表記される。 アテーナイの王母としてあったが、晩年に至り、ヘレネーと共にトロイアに亡命した〔『ギリシア・ローマ神話辞典』、p.6。〕。 == 概説 == === テーセウスの誕生の経緯 === ペロプスの息子ピッテウスはトロイゼーンの王であった。ピッテウスの王女アイトラーは、最初ベレロポーンから妻へと求愛された〔 〔Grimal、p.23。〕。その頃、アテーナイ王アイゲウスは、最初の妻メーター(Meta)とのあいだでも、第二の妻カルキオペー(Khalkiope)とのあいだにおいても子に恵まれず、その理由を尋ねてデルポイに神託を求めた〔Grimal、p.98。〕 〔Grimal、p.446。〕 〔アポロドーロス、三巻XV-6。〕。彼は神から神託を得たが、それは意味が定かに分からない曖昧なものであった為、アイゲウスは神託が理解できなかった。デルポイからの帰途、彼はトロイゼーンを訪ね、ピッテウスに神託の件を話すと、ピッテウスは即座にその意味を理解した〔 〔アポロドーロス、三巻XV-7。〕 〔呉茂一『ギリシア神話』、p.297。〕。 ピッテウスはアイゲウスを酔いつぶし、夜半にアイゲウスの寝所に彼の娘アイトラーを送った。こうしてアイトラーはテーセウスを身籠もったとされるが、別の話が同時に語られている。彼女がアイゲウスと寝を共にしていた夜、アイトラーはアテーナーが送った夢に導かれ、さる島で犠牲を献げるため寝所を抜け出し、そこでポセイドーンに犯された〔『ギリシア・ローマ神話辞典』、p.6。高津が記すところでは、アイトラーが犠牲を献げに出かけてポセイドーンに犯されたのは、その夜ではなく、前日の夕刻のことである。島の名は、ヒエラ(Hiera)あるいはスパイリア(Sphairia)であった。また、ポセイドーンとの話は、娘の評判を守るためピッテウスが造ったともされる。〕 〔呉茂一『ギリシア神話』、p.298。ピッテウスが話を作ったとしているのは、プルタークが述べていることである。〕 〔アイトラーは、祖父ペロプスの戦車の御者であった英雄スパイロスに犠牲を献げに行き、そこでポセイドーンと出逢ったともされる。〕。こうして生まれたのがテーセウスで、しかしアイゲウス王は生まれた子が自分の子と信じて疑わなかったとされる〔 〔 〔呉茂一『ギリシア神話』、p.297。呉は、アイゲウスはこの出来事では「影の人物」で、主役は、アイガイア海の主神ポセイドーンであり、ポセイドーン・アイゲウスという神が実体だとも述べている。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アイトラー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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