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camptothecin
カンプトテシン(Camptothecin、CPT)は細胞毒性のあるキノリンアルカロイドで、DNA酵素のI型トポイソメラーゼ(トポI)の働きを阻害する。 1966年、M.E.ウォール(M.E.Wall)とM.C.ワニ(M.C.Wani)が天然産物から抗がん剤を系統的に選別している際発見した。 中国原生のカンレンボク(''Camptotheca acuminata'')の樹皮と幹から単離された。 カンプトテシンは予備的な臨床試験で著しい抗がん活性があることが示されたが、溶けにくく有害な副作用もある。 この欠点があるため、この物質の利点を引き延ばす誘導体が数多く作られ、良い結果が得られた。 2つのカンプトテシン類似物質トポテカン(topotecan)とイリノテカン(irinotecan)が承認され、今日におけるがん化学療法で用いられている。 ==構造== カンプトテシンは平面的に5つの環状構造が連なった構造をしている。 5つの環は、ピロロ-キノリン(pyrrolo-quinoline)部分(A環、B環、C環)、ピリドン(pyridone)部分(D環)、α-ヒドロキシラクトン(alpha-hydroxy lactone)環(E環、20位にキラル中心を持つ(S)体立体配置)で構成される。 この平面的構造がトポイソメラーゼ阻害における最も重要な因子の一つであると考えられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カンプトテシン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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