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クニマス(国鱒、学名:''Oncorhynchus nerka kawamurae'')は、サケ目サケ科に属する淡水魚。別名をキノシリマス、キノスリマス、ウキキノウオ。産卵の終わったものをホッチャレ鱒、死んで湖面に浮き上がったものを浮魚(うきよ)という。 かつて秋田県の田沢湖にのみ生息した固有種だったが、田沢湖の個体群は1940年頃に絶滅し、液浸標本17体(アメリカ合衆国に3体、日本に14体)のみが知られていた。このため環境省のレッドリストでは1991年、1999年、2007年の各版で「絶滅」と評価されていたが、2010年に京都大学研究チームの調査により、山梨県の西湖で現存個体群の生息が確認され、野生絶滅に指定変更された。 == 概要 == === 分類 === 1925年に、アメリカ合衆国の魚類学者デイビッド・スター・ジョーダンとエルネスト・アレグサンダー・マクレガーによりジョーダン&ハッブスの論文内で "sp. nov" (新種)として発表されたが、記載文中にはベニザケの陸封型("land-locked derivative of ''O. nerka''") と記されている。しかし同じくベニザケの陸封型とされるヒメマスとの交雑が生じていないことや、周年産卵する点などから独立種 (''Oncorhynchus kawamurae'') とする意見もある〔Nakabo. T., Nakayama. K., Muto. N., and Miyazawa. M. 2011.''Oncorphynchus kawamurae'' "Kunimasu", a deepwater trout, discovered in lake Saiko. 70 years after extinction in original habitant, Lake Tazawa, Japan. ''Ichithyyological Research'',58 (in press)(Online First) 中坊徹次 2011,クニマスについて-秋田県田沢湖での絶滅から70年-,タクサ 日本動物分類学会誌, 30: 31-54.〕。ただし、周年産卵するというのは実際に確認されたものでなく伝承である〔杉山(2000)、34 - 58頁。〕。西湖のクニマスは春に産卵しているものと見られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クニマス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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