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シモノフPTRS1941は、1941年にソビエト連邦が採用したガス圧作動によるセミオートマチック式・5連発の対戦車ライフルである。サイズは全長2m・重量約21kg。戦場においては弾薬手と射撃手の2人による行動が基本とされ、これを5組で1班とした。 == 概要 == ナチス・ドイツのバルバロッサ作戦に合わせて急遽量産に入ったが、同時に採用されたボルトアクション方式・単発のデグチャレフPTRD1941に生産性が劣ったため、十分な数が全部隊に渡ったのは1943年に入ってからだった。 初速約1,010m/s前後で発射される14.5mm弾は、有効射程の100mからIII号戦車・IV号戦車の30mm側面下部装甲や後面を貫通し、また、防弾ガラス製の覗き窓も簡単に破壊して乗員を死傷させた。このため、ドイツ軍はシュルツェンという装甲スカートで対抗した。ティーガー・パンターなど、より重装甲の新型戦車が登場すると直接撃破するのが困難となったが、有効な対戦車ロケット弾の開発が遅れたため、引き続き大量生産・使用された。この際はペリスコープ・砲身・起動輪・ハッチの基部や隙間・キャタピラといった部位を狙い戦闘力や機動力を減じる用途に使われており、ソ連赤軍の戦車攻撃のマニュアルにも、絵付きで攻撃部位が示されている。実戦では、ハッチから身を乗り出して周囲を確認する戦車長を狙撃するのにも使われている。この銃を鹵獲したドイツ軍は、14.5mm Pz.B784(r)の分類コード名を与え使用した。 単発式のデグチャレフPTRD1941と共に対空射撃に用いられることもあり、急降下爆撃を行ってくる敵機に対してはそれなりの損害を与えたという記述が残されている。 生産は終了したがかなりの数が残っており、使用する14.5mm弾も対空重機関銃および装甲車の搭載機関銃として現役のKPV 重機関銃用に量産されているため、中国経由の中古品がベトナム戦争でヘリコプターなどに対する狙撃に使われることがあった。 日本においても、陸上自衛隊の旭川駐屯地などの資料室において展示されているほか、民間業者がコレクション用に無可動銃化して販売した例もあった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シモノフPTRS1941」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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