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ダンケルク級戦艦(ダンケルクきゅうせんかん、Dunkerque class battleship)は、フランス海軍の超弩級戦艦の艦級でワシントン海軍軍縮条約における代艦建造規定に基づき建造された〔建造の権利は1927年より保有していたが諸事情により本級建造まで行使されなかった。〕。 == コンセプト == 本級は、攻撃力・防御力・機動力を高い次元でバランスを取った高速戦艦である。内外にはナチス・ドイツの装甲艦(後に重巡洋艦に類別)「ドイッチュラント級」に対抗するためと喧伝されたが、実際には次期主力戦艦への実験艦的意味合いも含まれていたため、旧来の技術に囚われない以下の自由な設計が投入された。 * 主砲・副砲への四連装砲塔の採用による軽量化。 * 機関のシフト配置による生存性向上、対空電探の採用。 * 対空・対艦両用砲の採用。 * 水線下装甲区画への浮力材の充填による対水雷防御等。 これらの工夫により、「装甲区画の短縮による軽量化」により浮いた重量を防御装甲の充実と搭載燃料の増加に成功している。装甲範囲は全長の60%に及び、船体重量の40%を装甲重量に充てられた。表向きは「ポケット戦艦追撃・捜索のため」の長大な航続能力と充分な防御力が必要とされたが、実際は通商破壊任務の性格も含まれた。 また、前級のプロヴァンス級戦艦までの一般的に戦艦と呼ばれる艦種は、フランス海軍の分類によるとcuirassé d'escadreであるのに対し、本級はcuirassé rapideに分類されている。これは本級が新しいドクトリンの産物であることを示している。cuirassé rapideは高速戦艦と和訳される言葉と解釈して差し支え無い。他国海軍では、いわゆる高速戦艦は俗称であり、正式な艦種名として採用した例は無いが、本級は唯一の例外と言える。 また、本級はしばしば「中型戦艦」と呼ばれるが、実際はそれまでフランスが建造した戦艦としては最大である。ただし米英日各国が保有する最大の戦艦との比較では、ひとまわり以上小型である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ダンケルク級戦艦」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dunkerque-class battleship 」があります。 スポンサード リンク
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