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ドブソニアン望遠鏡(ドブソニアンぼうえんきょう、)は非専門家用の天体望遠鏡のデザインの一種である。大口径〔『天体望遠鏡ガイドブック』pp.145-168「架台のメカニズム」。〕の望遠鏡を安価〔かつ軽量に作ることができる点が評価されて、種々の欠点はあるものの1980年代ごろからアマチュア天文家の間で一定の普及をみることになった。「ドブソニアン」という名前は1950年代にこの型の望遠鏡を考案したアメリカ合衆国のアマチュア天文家ジョン・ロウリー・ドブソン〔(、1915年9月14日-2014年1月15日)にちなむ。アマチュア天文家の間では単に「ドブソニアン」とも、さらに短く「ドブソ」あるいは「ドブ」などとも言われることがあり、英語でも "Dob" と略称されている。 == ドブソニアンが必要とされた理由 == 天体望遠鏡は都市部から離れた夜空の暗い土地で星雲・星団や銀河などの極めて「淡い」天体を「細かい」ところまで見るためのものであるが、その性能を決定するのは何より主鏡(または対物レンズ)の口径である。 すなわち大口径の望遠鏡は、集光力が大きくかつ分解能もよい。しかし、大口径の望遠鏡を精密かつ頑丈な架台で支え制御しようとすると従来はとても持ち運びのできない大きさと重さとなり、何よりアマチュアが手が出せないような高価なものとなってしまう。よって望遠鏡をかかえて出かけなければならない都市部のアマチュア天文家にとって大口径の望遠鏡はあきらめざるを得ないものであった。 しかし楽しみのために肉眼で天体を見ること(眼視観測)に目的を限定するなら、アマチュア天文家にとって精密過ぎる架台はどうしても必要だというものではない。ドブソニアン望遠鏡が目指したことは、何よりも大口径の望遠鏡を持ち運びが可能なように、精密さを犠牲にしてでも架台を軽く簡単に低コストで作ることであったといえる。現在では商品として売られているドブソニアン望遠鏡も増えたが、購入後に改造を加えることも行なわれる。さらには材料から自作されることも多い。そのためドブソニアンの簡略化された架台は日曜大工で簡単に工作可能であることが重要であり、またそうした工作を施すことや製作の工夫がドブソニアンの魅力のひとつになっている。 ドブソニアン望遠鏡がアマチュア天文家の世界に与えた最大の影響は、従来、大口径と見なされた望遠鏡にも手が届くようになったことである。1970年代ならば20cmの口径を持つニュートン式望遠鏡も十分大きなものと見なされていたが、ドブソニアンの普及によって現在は40cmの口径も普通のものとなり、80cmでさえ稀なものではなくなった。ドブソニアンの愛好家には、分解したドブソニアンを車に積んで郊外に出かける観測スタイルが共通のものとなっており、各地で開催されるアマチュア天文家の観望会でもこうした巨大なドブソニアンが主役となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドブソニアン望遠鏡」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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