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ブラックボックス (''Black box'') とは、内部の動作原理や構造を理解していなくても、外部から見た機能や使い方のみを知っていれば十分に得られる結果を利用する事のできる装置や機構の概念。転じて、内部機構を見ることができないよう密閉された機械装置を指してこう呼ぶ。 == 概要 == 一般消費者にとって、今日の工業製品の大半はブラックボックスだと言える。例えばテレビ受像機を例にとると、一般消費者でテレビ受像機の動作原理を理解している人は限られている。さらに、たとえ部品が全て揃っていても、テレビの回路図を読んでテレビ受像機を組み立てられる人は、一般消費者の中では非常にまれな存在だと言える。しかしテレビのスイッチを入れて見たい番組にチャンネルを合わせることは幼児でもできる。つまり内容や仕組みを知らないで、その効果を利用しているので、これをブラックボックスという。 反面、テレビ受像機の設計を専門とする技術者にとっては、テレビの内部構造は常識的な知識である。しかし、例えば『原始家族フリントストーン』に登場する「石器テレビ」のように「全く未知の機構によって」たまたまテレビ受像機と同じような動作をする装置は、現用のテレビの構造を知る技術者にとってもブラックボックスである。 また今日では、多くの電子機器がICやLSIといった複数の機能を提供する集積回路が樹脂パッケージによって密封されており、専門の技術者であっても大規模な集積回路の内部動作の詳細を完全に理解している者は限られる。これは集積回路の設計を担当する技術者以外からは内部構造は不明ながら、所定の入力に対して一定の動作を行なう、言い換えれば「内部構造は省みられない」という意味で、ブラックボックスである。 こういった複雑化や高度化に伴うブラックボックス化は、それを扱うユーザーの理解度にもよるが、古くは内部構造が単純であったために、一般ユーザーのうちにも幾許かの知識で修理などが可能であった家電が、利便性の追求や多機能化、あるいはメーカーの差別化戦略にもよって複雑なものとなり、ユーザーはなおのこと電器店でも手に負えなくなっていった経緯に顕著である。 一般的に考えられているブラックボックスの概念は以上のようなものであるが、今日の技術進歩の過程においては様々なものがブラックボックスとなり得る。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラックボックス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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