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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ヘリボーン()は、ヘリコプターを用いて敵地などへ部隊を派兵する戦術。この名称は、空挺作戦(エアボーン)に由来する。兵員が分乗した武装・非武装の各種ヘリコプターが戦闘機や攻撃機、COIN機の護衛を受けながら敵地に侵入・奇襲し、着陸したヘリコプターから展開した兵員が目的地を制圧する戦術。 第二次世界大戦後、ヘリコプターの発達と共に大きく発展した戦術であり、特に対ゲリラ戦には非常に有効な戦術である。ベトナム戦争やアフガニスタン紛争において特に多用された。また、現在の特殊部隊が行うロープ降下作戦もヘリボーンの一種と言える。 == 利点および欠点 == エアボーン作戦と比較して、以下のような利点を持つ。 :;実施の容易さ : * ラペリング(ヘリから降ろされたロープを伝って滑り降りる技術。懸垂下降も参照)を例外として特殊訓練が不要なことから、普通の兵員でも実施可能である。 : * 落下傘降下に必要な出撃前の諸準備が不要である。 : * エアボーンでは降下部隊は輸送機へ搭乗する必要があるが、駐屯地に充分な飛行場施設を有さない場合、降下部隊は駐屯地から飛行場へ移動しなければならないが、ヘリボーンではヘリの離着陸するだけのヘリスポットがあればその必要はない。 : * 多くの国では降下部隊と落下傘降下に用いる戦術輸送機の所属は別組織となっているため、作戦実施のためには双方で綿密な調整が必要だが、ヘリボーンでは降下部隊とヘリコプターの双方を有する陸軍・海兵隊単独で実施できる。 :;実施に際しての安全性と柔軟性 : * 落下傘降下に適さない山岳地帯や森林地帯、市街地といった地勢においても、わずかな降下適地があれば降下部隊を降下させられる。 : * 兵員が風に流され分散・損失するというようなことがなく、集中して目的地に到着できる。 : * 通常落下傘降下が困難な輸送車両・装甲車・火砲を特別な装備なしに搭載または吊下することができるため、降下部隊に戦力を付加しやすい。 : * 地上連絡線を確保しない状態での降下においても、降下部隊を再びヘリに搭乗させることによって速やかに戦場から脱出できる。 欠点としては、以下が挙げられる。 :;実施に際しての危険性 : * 兵員・物資を降ろすために一定時間その場に留まる必要があり、その間敵の攻撃に対する回避手段が著しく制限されるため、攻撃に対して脆弱である。 : * エアボーンと比べ遥かに遅い飛行速度と低い高度(地上0m〜数十m)で物資や兵員を投下・降下させる。そのため通常対空攻撃に用いられる火器の他に、小銃やロケットランチャーなどの歩兵携行の小火器からも脅威に晒さられるため被弾撃墜リスクが高い。(例: モガディシュの戦闘) : * 標高の高い地域(アフガニスタンなど)においてはエンジン出力が低下するため通常ヘリボーンに用いられる小型軽快なヘリコプターの使用が困難であり、大型鈍重ながらもエンジン出力の強力なヘリコプターを必要とするため、通常より撃墜リスクが高い。(例: レッド・ウィング作戦) :;輸送機の性能不足 : * 固定翼輸送機に比べて大型装備を運搬することが困難で、大量の物資・重量物を運搬することもできない。 : * 上記に同じく、固定翼輸送機に比べてヘリコプターの航続距離と速度による制限により、長距離に進出することが困難である(ヘリコプターでは概ね100-200km程度、ティルトローター機のV-22で約650kmに対して、固定翼機では(条件次第で)数百-1万数千km先まで進出することが可能である)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヘリボーン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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