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ベーカー街221B(ベーカーがい221B、''221B Baker Street'')は、イギリスの小説家、アーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズにおいて、主人公の私立諮問探偵シャーロック・ホームズが住んでいた下宿の住所である。 ホームズは1880年代初頭から引退する1903年まで、ハドスン夫人の経営するこの下宿で過ごした〔ジャック・トレイシー『シャーロック・ホームズ大百科事典』日暮雅通訳、河出書房新社、2002年、299–301頁〕。ホームズの友人で伝記作家のジョン・H・ワトスン医師が、独身時代に共同生活をしていた場所でもある。 221Bの「B」はラテン語・フランス語のビス(第2の)に由来し、建物の増改築などによって同じ番地に2軒の住宅が建つことになった場合などに使われた記号で、この住所つまりホームズたちの下宿の場合は階上にあることを示していた。1階のハドスン夫人の自宅はサフィックスのない唯の221だったと思われる。訳者によりベイカー街221Bのほか、「B」を「b」や「乙」としたり、「221のB」ともする。 == 221Bの同定 == ベーカー街は、ロンドン中で最も有名な通りである〔。ウエスト・エンドの中心を南北に走る街路であり、ハイド・パークの東北隅から北に向かってリージェンツ・パークの西南端に至る。 ホームズが活躍していた時代にはベーカー街の東側が1から42まで、西側が44から85まで(43は欠番)となっていて、221Bは存在しない住所だった。後にベーカー街に含まれる北のヨークプレイスは1–40、さらに北のアッパー・ベーカー街も1–54であり、221Bはどこにもなかった。 ワトスンが存在しない住所をホームズの部屋として公表したのは、実際の位置を偽装する目的であると考えられたため、本来の場所を突き止めようとする試みがシャーロキアンによって行なわれている。作中には2階の下宿へ昇るための階段が17段だった(「ボヘミアの醜聞」)こと、向かいに空き家があった(「空き家の冒険」)ことなどの手がかりが示されているものの、現在の住所で19説・21説・27説・31説・49説・59–63説・59–67A説・109説・111説・119説・221説などが乱立し、決定的な説はない〔“(前略)……と諸説紛々であるが、31説が優勢である。”鈴木利男「ベイカー街」より引用 - 小林司・東山あかね編『シャーロック・ホームズ大事典』東京堂出版、2001年、736–737頁〕。ドイルがベーカー街を訪れたことは一度もなかったという説もある〔田中喜芳『シャーロッキアンの優雅な週末 ホームズ学はやめられない』中央公論社、1998年、20–22頁〕〔ドイルはインタビューに対し、記憶する限りではベーカー街に一度も行った事がない、と答えたことがある。一方、ベーカー街の写真館で撮影したドイルの写真が確認されている。 - コナン・ドイル著、ベアリング゠グールド解説と注『詳注版 シャーロック・ホームズ全集1』小池滋監訳、筑摩書房〈ちくま文庫〉、1997年、349–350頁〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ベーカー街221B」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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