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乱流翼(らんりゅうよく)は主に軽飛行機、グライダーや模型飛行機に使用される翼型の一種。 タービュレーター (:en:Turbulator) またはボルテックス・ジェネレーター (:en:vortex generator) という翼面の突起物によって翼面に乱流を生み出し、翼面が常時乱流境界層に保たれる翼を言う〔Peppler, I.L.: ''From The Ground Up'', page 23. Aviation Publishers Co. Limited, Ottawa Ontario, Twenty Seventh Revised Edition, 1996. ISBN 09690054-9-0〕〔 〕。 == 概要 == 一般的なジェット機よりも飛行速度が遅い軽飛行機やグライダー、模型飛行機の飛行においては、翼面の境界層を故意に乱流化したほうが空気の流れの剥離が遅れ〔Clancy, L.J. ''Aerodynamics'', Section 5.31〕、揚力の増加、抗力の減少、失速に至る迎角度の増大、最大離陸重量の増加など翼型性能が向上し、飛行が安定する場合がある〔〔〔 〕。 これは、乱流化された境界層(乱流境界層)では流体の渦運動によって、大きい速度をもった流体とより壁面近くの運動量の小さい流体が混ざり、活発に運動量交換が行われ、壁面近傍の流体へ運動量が供給され続けるので層流境界層よりも剥離しにくくなるためである〔〔。 そのため、軽飛行機、グライダーの設計や模型飛行機の制作においては翼面の粗面化、翼面に突起(タービュレーター、ボルテックスジェネレーター)をつけるなど、乱流化(乱流遷移)を促進する加工が行われることがある〔。このような翼を乱流翼と呼び、ジェット機よりもはるかに低いレイノルズ数下(概ね10,000から100,000の範囲)で飛行するフリーフライト滞空競技などの模型飛行機では多く利用されている。レイノルズ数が高いほど最大揚力係数は大きく、抗力係数は小さい〔N.A.C.A.テクニカル・レポート586号〕。 現在では亜音速の商業ジェット機にも翼端失速を抑えるために主翼の外側に追加されている例が多い。後退翼では亜音速時に主翼の上面を内側から外側にながれる気流が発生し、これが前方から主翼上面を通る気流と干渉することで乱流を生じ、エルロンの効き目が急に失われる現象が発生するため、これを防ぐためにボルテックスジェネレーターが設置される。また大迎え角時にエンジンナセルから発生する乱流を整流するためにナセルにボルテックスジェネレーターが設置される。あるいは垂直舵の効きを良くするために垂直安定板などにも使われている。利用例としては、ボーイング707、ボーイング727、ボーイング737、ボーイング747、ボーイング787をはじめとして現在使用されている商業ジェット機のほぼ全てにボルテックスジェネレーターを観察することができる。ボーイング787のエンジンナセルにある花びら状の切れ込み(シェブロン)もボルテックスジェネレーターの一種であり、エンジン排気を囲むように生成されるボルテックスによりエンジン騒音や排気の乱れを防ぐ働きがある。 ジェット戦闘機などでは主翼前端に切り欠き(ドッグトゥース)があり、この部分で発生したボルテックスが大迎え角時に主翼上面の気流の剥離をおさえる働きがある。F-16やF/A-18、コンコルドの長いストレーキも主翼上面に連続的なボルテックスを発生して主翼上面の気流剥離を防止し、また大迎え時の尾翼の効きを良くする働きがある。 自動車や電車においても、高速走行時の気流を制御して走行安定性などを高める目的で、タービュレーター(ボルテックスジェネレーター)が使用される。採用例は後述する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「乱流翼」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Turbulator 」があります。 スポンサード リンク
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