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三条西家本 : ミニ英和和英辞書
三条西家本[さんじょうにしけぼん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [み]
  1. (num) three 
西 : [にし]
 【名詞】 1. west 
: [いえ, け]
  1. (suf) house 2. family 
: [ほん, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation 

三条西家本 : ウィキペディア日本語版
三条西家本[さんじょうにしけぼん]
三条西家本(さんじょうにしけぼん)は、室町時代に入ってから三条西実隆が「証本」を元に作ったとされる源氏物語の写本。現宮内庁書陵部蔵(三条西家旧蔵)のものと日本大学図書館蔵(三条西家旧蔵)のものがある。前者は「実隆奥書本」、「実隆加証奥書本」、あるいは奥書の言辞から「青表紙証本」、現所蔵者から「書陵部本」と呼ばれることもある。後者は「三条西家証本」「証本源氏物語」、あるいは現所蔵者から「日大本」と呼ばれることがある。
== 書陵部蔵本 ==
本写本は全54帖が揃っている写本であり、実隆ほか複数の手による写本である。山岸徳平の校訂による(旧)岩波日本古典文学大系「源氏物語」(1958年(昭和33年) - 1963年(昭和38年))の底本になった。
本写本は、
*「桐壺」巻末に、「此物語五十四帖以青表紙証本令書写校合 銘是当代宸翰也 殊可謂珍奇 可秘蔵々々 権大納言藤実隆」
*「夢浮橋」巻末に、「此物語以青表紙証本終全部書功者也 亜槐下拾遺小臣」
という実隆の自署の奥書があり、加えて花押が記されている。他の巻々については特に奥書はなく末尾に実隆の花押のみが記されている。「権大納言」とあるので、実隆がその任に就いていた1489年(延徳元年)から1506年(永正3年)までの間に成立したと見られる。
本写本は山岸によると大体が実隆自筆による写本とされているが、附属の「源氏物語筆者の数」によれば、実隆自身により筆写された巻は「篝火」1巻のみであり、本写本は全体としては実隆の周囲にいた複数の人物により書写された寄合書である。当時の天皇をはじめとして身分の高い堂上人や著名な連歌師などが書写することで権威を高めた本であると推測されている。
山岸は、自身が手がけた注釈書である(旧)日本古典文学大系本の底本に本写本を採用し、本写本を三条西家が証本としていることや、源氏物語の解釈などには大きな影響力を持った流布本であった伝嵯峨本源氏物語絵入源氏物語首書源氏物語湖月抄などの江戸時代などの版本がこの写本の系統の本文に近いことなどを理由としてこの写本を藤原定家の自筆本に最も近い青表紙本の最善本であるとした。一方池田亀鑑源氏物語大成の底本に大島本を採用し、「藤原定家の自筆本を除けば大島本が青表紙本の最善本である」としたため、両者は議論を繰り広げた。しかし本写本の本文自体を藤原定家自筆本明融本など青表紙本系統の写本、尾州家本や高松宮家本など河内本系統の写本、保坂本国冬本御物本・穂久邇文庫本など別本に属する写本と詳細に比較する研究が進められた結果、本写本の「玉鬘」「匂宮」の2帖は青表紙本ではなく河内本に属する本文であり、「須磨」「梅枝」「柏木」「宿木」の4帖は別本の本文とすべきことが指摘され、全体として良質な青表紙系統の本文とは言い難いと評価されるようになり、その後源氏物語の校異を示すに当たって比較対象の一つとして取り上げられることはあっても底本として採用されることはほとんど無くなっている。1993年(平成5年)から1997年(平成9年)にかけて同じ岩波書店から出版された新日本古典文学大系の『源氏物語』では三条西家本に代えて大島本を底本に採用している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「三条西家本」の詳細全文を読む




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