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数学では、複素曲面の不正則数(irregularity)とは、ホッジ数 h0,1 = dim H1(OX) のことをいい、通常 q で表す。代数曲面の不正則数は、このホッジ数として定義され、ピカール多様体の次元としても定義でき、標数が 0 のときは同じ値をとるが、正の標数のときはより小さくなることがある。 「不正則数」という名称は、最初に詳細に研究された曲面である P3 に埋め込まれたなめらかな複素曲面に対して、不正則数がゼロになるという事実からくる。不正則数は、より複雑な曲面の幾何種数と算術種数の差 pg − pa を測る新しい「補正」項として現れる。曲面は不正則数がゼロであるか否かに従い、正則、不正則と呼ばれることがある。 一般次元の複素解析多様体 X に対し、ホッジ数 h0,1 = dim H1(OX) のことを、不正則数 q と言う。 ==複素曲面== 非特異射影複素(もしくはケーラー)曲面に対して、次の数値はすべて等しい。 *不正則数 *アルバネーゼ多様体の次元 *ピカール多様体の次元 *ホッジ数 h0,1 = dim(H1(Ω0)) *ホッジ数 h1,0 = dim(H0(Ω1)) *幾何種数と算術種数の差、pg − pa 正の標数もしくは、非ケーラー複素曲面に対しては、この数値は必ずしも等しくはならない。
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