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『世界国尽』(せかいくにづくし)は、福澤諭吉の著書のひとつ。正式名称は、『世界國盡』。1869年(明治2年)の初冬に発行された。世界地理の入門書である。地理以外に、その国の歴史を説明している箇所もある。 == 内容 == 以下、原文の引用〔福沢諭吉 『福沢諭吉選集 第2巻』 岩波書店、1981年。ISBN 4061006723〕を含む。 序文で、本書の発行の目的は子供や女性に世界の形勢を理解させることであると記している。さらに、「合衆国ニウヨルク州のワルプランク氏」の文章を飜訳して序文に代えている。 発端において、冒頭で 「世界は広し万国は、おほしといへど、に分けしは、、、、北と南のに、かぎりて五大洲、太洋洲は別にまた、南の島のなり」 と述べているように、一の巻はアジア、二の巻はアフリカ、三の巻はヨーロッパ、四の巻は北アメリカ、五の巻は南アメリカと太平洋諸島およびオーストラリア、そして六の巻は附録(地理学の総論)のように構成されている。全巻にわたって、ほとんど全てのページに図が添えられていて、地理案内の図解のように構成されている。また、一の巻から五の巻までの最初と最後には、それぞれの「洲」の着色地図が添えられている。六の巻では地学を天文・自然・人間の3つのカテゴリーに分けて説明している。 そして、本文においては、例えば一の巻(アジアの巻)では、地理の説明以外に阿片戦争の歴史を説明している。 二の巻(アフリカの巻)では、アフリカ洲の一大国として「衛士府都」(エジプト)を取り上げて、特に「比羅三井天」(ピラミイデ)を説明している。 また、三の巻(ヨーロッパの巻)では、当時の5大国として、「魯西亜」(ロシア)、「普魯士」(プロシヤ)、「墺地利」(オウストリヤ)、「英吉利」(英国)、「仏蘭西」(フランス)をあげて、文明開化の中心地と説明している。そして、ヨーロッパの説明では 「土地のをれば、五大洲の末なれど、狭き国土になく、人民の産を得て、富国強兵天下一、文明開化の中心と、名のみにあらずは、人の教の行届き、を修め知を開き、文学技芸美を尽し、のなく、諸方にる学問所、幾千万の数知らず。」 と述べて、その繁栄ぶりを強調している。さらに、説明を続けて 「のの安くして、商売の繁昌し、兵備整ひ武器足りて、世界に誇る泰平の、その源をるに、をる学問の、枝に咲きたる花ならん。花みて花をむな、本なき枝に花はなし。の学に急ぐこそ、はかどる、共にりて西洋の、道にる花をみん」 と述べて、文明開化を進めるには学問が根本にあるとして「学問のすすめ」を説いている。 また、四の巻(北アメリカの巻)では、地理の説明以外にアメリカ独立戦争の歴史を説明している。さらに、アメリカ独立宣言を踏まえて「ひとにも貸さじ自由、天の道理にて、国に報ゆるの、誠にいでし一国の、独立の勢は、んとすれどらず」と説明している。 五の巻(南アメリカ)では、一帝国として「武良尻」(ブラジリ)をあげている。 最期に、六の巻(付録)では、地学を天文・自然・人間の3つの章に分けて説明している。天文の章では、地球が丸いことや磁石が南北を指すこと、経度や緯度などを説明している。自然の章では、地形の説明として、海、半島、地峡、岬、山、火山、砂漠、大洋、海、湖水、入海(湾)、瀬戸(海峡)、河、滝などを説明している。人間の章では、文明の発達段階として4段階があることをあげて、第1段階を「渾沌」、第2段階を「蛮野」、第3段階を「未開又は半開」、第4段階を「文明開化」と説明している。また、政府の体裁に3種類があることをあげて、第1は「モナルキ」(立君政治)、第2は「貴族合議」、第3は「共和政治、或は合衆政治」であると説明している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「世界国尽」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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