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『俗天使』(ぞくてんし)は、太宰治の短編小説。 == 概要 == 妻の美知子は「『俗天使』のおしまひの手紙の主は、『女生徒』のS子さんである」と述べている〔『太宰治全集 附録第四号』八雲書店、1948年11月30日所収。津島美知子「御崎町から三鷹へ」。〕。「S子さん」とは、短編『女生徒』の元となる日記を提供した有明淑(ありあけ しず)のこと。 手紙で『女生徒』に触れた箇所は以下のとおり。「けふ夕方、お母さんが『女生徒』を読みたいとおつしやいました。私は、つい、『厭よ。』つて断りました。そして、五分くらい経つてから、『お母さん意地悪ね。だけど、仕方がないわ。困つたわ。』なんて変なことばかり言つて、あの本を書斎から持つて来てあげましたの。」「私は、このごろ、とても気取つて居ります。をぢさんが私のことを、上手に書いて下さつて、私は、日本全国に知られてゐるのですものね。」 冒頭、語り手はミケランジェロの「最後の審判」やダ・ヴィンチの「聖アンナと聖母子」「モナ・リザ」(ジョコンダ)について所感を述べるが、これには次のようないわれがある。妻美知子は言う。 「九月一日、(注・三鷹への)引越の日に、一人の訪客がございました。洋画家でクリスチヤンのHさんです。その月から最も頻繁に三鷹へ訪ねてこられました。いつも御愛蔵の画集を携へてこられまして、お蔭様で太宰は居乍ら、古代近世の名画を鑑賞することが出来たのでございます。『俗天使』中の聖母子の神品も、その中の一枚でございます」〔『太宰治集 上巻』新潮社、1949年10月31日。井伏鱒二の解説で引用された「美知子夫人の手記」より。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「俗天使」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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