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『光のほうへ』(ひかりのほうへ、''Submarino'')は2010年のデンマーク・スウェーデン合作映画。原作はデンマークの作家ヨナス・T・ベングトソンの小説『''SUBMARINO''』。 第60回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品され、2010年2月13日に同映画祭にて初上映された。デンマークのアカデミー賞にあたるで、作品賞や主演男優賞を含む14部門でノミネートされ、助演男優賞(ペーター・プラウボー)など5部門で受賞を果たすなど、高い評価を得ている。 == ストーリー == 唯一の親である母親から育児放棄された兄弟は、年の離れた赤ん坊の弟の面倒をみている。兄弟は赤ん坊のためにミルクを万引きし、電話帳で見つけた名前で「洗礼」のまねごとをするなど、赤ん坊を心から可愛がっていた。ところがある日、赤ん坊は突然死してしまい、兄弟は深い心の傷を負う。 月日は流れ、大人になった兄ニックは、恋人アナと別れたショックから行きずりの男に暴力を振るい、刑務所に入っていた。3ヶ月前に出所し、シェルター(臨時宿泊施設)で暮らすニックは、ある日、街中でアナの兄イヴァンと再会する。ニックを兄のように慕っていたイヴァンは再会を喜ぶが、イヴァンは精神を病んでいた。女に飢えているイヴァンのため、ニックは同じシェルターで暮らす女ソフィーをイヴァンに引き合わせる。ところがニックが外出している間に、イヴァンはソフィーを絞め殺してしまう。 一方、ニックの弟は2年前に妻を交通事故で亡くし、幼い息子マーティンを1人で育てていた。亡妻ともども麻薬常習者だったために、マーティンから引き離されそうになった弟は生活保護を断るが、今も麻薬を常用しており、生活は困窮を極める。そんなある日、母が亡くなり、葬儀の場で久しぶりに再会した兄ニックから、母の遺した約30万クローネもの財産の全てを譲ると言われる。弟は、その金の一部でマーティンと楽しく過ごすと、残った金で大量の麻薬を購入し、売人として稼ぐことにする。順調に売りさばいていた弟だったが、そんな生活が長続きするわけはなく、あっけなく逮捕されてしまう。 ニックはソフィー殺害の容疑で逮捕されるが、黙秘を続けていた。ある日、ニックは刑務所の中庭で弟と出会う。互いの境遇を嗤いつつも、弟は兄を慕う言葉と永遠の別れを告げるかのような言葉を残して去る。ニックは弟に会いたがるが、かねてより怪我をしていた右手が化膿し、意識を失う。入院し、右手を切断したニックは、弁護士に弟に会いたいと言うが、弁護士が調べたところ、弟は前日の朝、トイレで自殺しているのが発見されていた。ショックを受けたニックは弁護士にソフィー殺害の経緯を話す。 右手の怪我が証拠となり、釈放されたニックは弟の葬儀に参列し、マーティンと再会する。ニックはマーティンに「マーティン」の名の由来を後で話してやると言う。そしてマーティンはニックに、離れていてもいつも一緒だという父親の遺した言葉を語る。その言葉にニックは涙を浮かべ、マーティンはニックの手を握る。 子供時代、洗礼のまねごとをしていた兄弟が赤ん坊に付けた名前はマーティンだった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「光のほうへ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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