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光波測距儀(こうはそっきょぎ、)とは、光波を用いて距離を測定する装置を言う〔すなわち、電磁波として光波を用いる電磁波測距儀である。〕。 光波測距儀は光(可視光)を用いることから、天候障害の影響を受けやすいという弱点があるが、比較的近距離の対象に対しては電波測距儀よりも顕著に高い精度での測定ができる〔丸安(1991) p.167〕。 光波測距儀の考え方は、アルマン・フィゾーの光速測定実験に始まると言える〔ただし、フィゾー等が用いた装置は実験室用のものであり、一般測量には用いることができないものであると言われる。須田(1976) p.2〕。 == 概要 == 光波測距儀の動作原理は、測距儀から測点に設置した反射プリズム(コーナーキューブ、ミラーとも呼ばれる)に向けて発振した光波を発射し、反射プリズムで反射した光波を測距儀が感知するまでに発振した回数から距離を得る、というものである〔計測可能距離は測距儀や反射プリズムの性能に左右されるが、大略 1 - 2 キロメートルが限界である(なかには 5 - 6 キロメートル計測可能な測距儀も存在する)。また、照射する光に拡散符号を用いることにより高精度で短時間に測定する機種もある。〕。 一定の周期で明滅する光を外部のプリズムからの反射光と参照した内部の信号との位相のずれを検出する。但し、位相のずれは360°毎に0になるので明滅周波数を対象の測定距離に応じて切り替える必要がある。明滅周期が高い程、精度は上がるものの、前述の理由により位相のずれが0になるので通常は複数の周波数を切り替える。内部の信号は分周期で分周し、外部からの信号は電気信号に変換してから増幅してスーパーヘテロダインと同様にダブルバランスドモジュレーターで内部の基準信号と重ねて中間周波数(唸り)〔二本の音叉を並べて鳴らした時のうなりに相当する〕を出力する。これには位相成分が残されているので分周した信号と比較して位相のずれを検出する。中間周波数を利用するのは周波数が低い方が高増幅率のトランジスタが使用でき信号/雑音比を大きくすることができるため、信号として扱いやすいからである。 距離を計測するだけでなく水平角度、垂直角度を計測する経緯儀としての能力を持った測距儀が主に利用されることからトータルステーションとも呼ばれる。光波の他に電波を利用した電波測距儀がある。こちらは、測定距離が十数キロメートルと長い場合に利用する。ただし、光波測距儀に比べて測定精度は落ちる。光波測距儀でも計測できないほど測定距離が長い、精度が欲しい、若しくは測点との目視ができない場合はGPS測量機を利用した測距を行う。 光源として発光ダイオードを用いる物とレーザー光を用いるものがある。後者は直進性に優れる為月面までの距離を測定する等、長距離、高精度の測定に用いられる。また、射撃照準にも用いられる。近年は普及型の測距計にもレーザー式が一般化している。 光波測距儀の光の変調にはケルセルが使用されていたが耐久性等に問題があるため、現在では直接光源を変調する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「光波測距儀」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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