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公文(くもん)とは、本来は律令制における公文書の総称であり、転じてこのような文書の取り扱う官吏も指した。後世においては公家や寺院・荘園でも重要文書やそれを扱う担当者を指した。なお、文書である公文の保管所や担当者の勤務場所を「公文所(くもんじょ)」と呼ぶ。 == 律令制及び行政文書における公文 == 律令法においては「職制律」の疏において“公文謂在官文書”と定義され、また「公式令(くしきりょう)」と呼ばれる令が制定されて公文書の様式や手続が定められていた。 朝廷においては、特に毎年一定の時期に各地の国司から提出される大計帳・正税帳・調帳・朝集帳を「四度公文」(しどのくもん/よどのくもん)と呼んでこの数字を監査することで国司の不正に対する監視を行うとともに、行政・財政の基本資料としても重要視された。また、国衙においてはこれらの文書を作成するために公文所が設置され、文筆や計算に通じた人物を目・史生と言った在庁官人に任命した。これを「公文目」・「公文史生」と呼んだ。 公家の政所や寺院の僧綱などにおいてもこれに倣った文書管理が行われた。当初は「開闔(かいごう)」・「出納(しゅつのう)」・「預(あずかり)」などとも呼ばれていたが、しだいに取扱う文書が多くなり訴訟なども担当するようになると、それらも「公文」と称せられるようになった。また、鎌倉幕府の引付の書記担当者も「公文」と呼ばれて所務沙汰の文書の受付などを行った。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「公文」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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