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制空戦闘機(せいくうせんとうき、Air superiority fighter)とは、戦闘機のうち特に制空権の確保を主任務とする、対戦闘機戦闘に主眼をおいて設計された機体の事である。古くは「征空戦闘機」と呼ばれた事もある。日本海軍では昭和18年から、このような空戦性能と航続距離を重視し対戦闘機戦闘を主任務とする単座戦闘機を「甲戦闘機」(甲戦)と呼んだ。 「制空権」(air supremacy)という言葉自体は最近では使われなくなり、「航空優勢」(air superiority)という言葉に換えられているが、「制空戦闘機」を「航空優勢戦闘機」と言い換えられる動きは無い。英語では逆に"Air superiority fighter" と表記され、"Air supremacy fighter" とは表記されない。 現代においては戦闘機の多用途化(戦闘爆撃機、マルチロール機の種類の増加)が進み、純粋な制空戦闘機はなくなりつつある。 == 制空戦闘機の誕生 == 航空機が初めて戦争に用いられたのは、第一次世界大戦である。戦争初期、航空機は戦闘力を持たず敵地偵察に使われただけであった。最初期は、お互いに攻撃手段を持たず、敵偵察機に対し、そのまますれ違ったり、敵同士ながら互いに敬礼し合うパイロットもいたようであった。 しかし、航空偵察の効果が上がり始めると、敵偵察機の行動は妨害する必要性が出てきた。やがて、偵察機同士でピストルを撃ち合ったり、錨を振り回したり石やレンガを投げ合うようになった。空中戦の始まりである。 しかし、本来戦闘用ではない偵察機同士で戦っても余り効果は期待できない。そこで、固定武装を持ち、機動性に優れた空戦専用機、戦闘機が誕生した。当然の事ながら敵偵察機を妨害・撃墜するのみならず、味方偵察機および自らを守るため敵戦闘機を撃墜する事も、必須の能力であった。戦闘機の誕生が、イコール制空戦闘機の誕生であり、両者は当初は同じものであった。 その後航空機の発達に伴い、地上・海上攻撃および爆撃も航空機の任務になり、攻撃機や爆撃機といった機種が生まれた。それらを撃墜するための要撃機、護衛するための護衛戦闘機、あるいは戦闘機でありながら自らも攻撃・爆撃を行う戦闘攻撃機・戦闘爆撃機といった、多くの種類の戦闘機が生まれた。その中で制空戦闘機も、戦闘機の一種となるのである。むろん全ての戦闘機が単一の任務を行う訳ではなく、複数の任務をこなす戦闘機も数多く存在する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「制空戦闘機」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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