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商用オフザシェルフ(、COTS)とは、既製品で販売やリースが可能となっているソフトウェア製品やハードウェア製品、または一般向けにライセンス提供されるものを採用することである。 特定の情報システムのための開発や政府向けの開発の対義語として使われる。調達と保守におけるコスト削減のため、多くの企業や政府がCOTSの採用を積極的に行いつつある。しかし、COTSソフトウェアの仕様は使用者の制御下にないため、予期しない仕様変更を恐れて採用をためらう場合もある。 一般にライセンス提供されるオープンソースのソフトウェアもCOTSであるが、ソースコードを入手可能であるため、制御を失う恐れはない。 COTS製品を使う動機は、システム開発全体のコスト削減と既製品の採用による開発期間の短縮である。ソフトウェアの開発費用が増大を続けている現状では、これは有効な手段である。 以上のような理由から、1990年代、COTSは銀の弾丸(完璧な解決法)と考えられていたが、COTSを利用した開発には様々な問題があることも明らかとなってきた。開発費用と開発期間は確かに削減されるが、サードパーティの製品への依存関係の問題やインテグレーション費用の増大という新たな問題が生じている。 == COTSの軍事利用 == 近年軍事目的で注目されているのがこのCOTSを用いた兵器開発である。特に一から開発する事が多く、コストが嵩み易い軍事兵器の一部にCOTSを用いる事により、ライフサイクルコストを含むコストと開発期間を削減すると言う目的があり、採用例が増えている。 一例として、イギリス海軍の最新攻撃型原子力潜水艦アスチュート級に搭載されるコンピュータのハードウェアは、CPUにインテル製Pentium 4 2.8 GHzを搭載し、メモリ容量は1 GB、OSはWindows 2000、ディスプレイは18インチの液晶ディスプレイ(Matrox製ビデオカードによるDVI接続)、すなわち完全なCOTSである。もちろんそのWindows 2000上で動くソフトウェア(ミサイルや魚雷の発射やレーダーの処理など)は軍用に新たに作られたものではあるが、それでも軍用コンピューター全体を新たに作るよりコストも期間も少なくて済む。 日本の自衛隊では特に日本の車両開発が発達している為、COTSの恩恵を受けることが出来た事もあり、特に輸送車両を中心にCOTS化が進んでいる(例えば74式特大型トラックの場合三菱ふそう・スーパーグレートやザ・グレートをベースに改造しており、96式装輪装甲車もエンジンが三菱ふそうのスーパーグレート用エンジン6D40をベースとしたエンジンを採用している)。また、10式戦車もCOTSを用いており、90式戦車の単価より安価となっている。 また中東やアフリカ地域では、トヨタ製や三菱自動車製のトラックや四輪駆動車に、見つかりにくくする迷彩や多少の銃弾なら平気なようにボディ補強を施し、現地の軍用車両やテロリストの車両に使われることもある(テクニカルなど)。しかし自動車会社や現地民にしてみたら車を売らないわけにはいかない。こういうケース(デュアルユース)もあるために、単純な「武器であるかそうでないか」と言う区分けが難しく、COTSと武器輸出規制が対立するケースも考えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「商用オフザシェルフ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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