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宇宙軍(うちゅうぐん)とは、宇宙空間を中心として作戦展開する軍隊を意味する日本語である。 == 概要 == SFなどでは、宇宙空間を担当する軍隊の名称として使用されてきたが、宇宙開発の発展により、アメリカ合衆国の宇宙軍(United States Space Command)など、実際に「宇宙軍」の名称をつける国も現れている。しかし、いずれも人工衛星の運用や大陸間弾道ミサイルの早期警戒・迎撃という防衛、衛星攻撃兵器による人工衛星の破壊が主な任務である。 かつてアメリカの戦略防衛構想(SDI)では、レーザー衛星の打ち上げが予定されていたが冷戦の終結等により計画は凍結されている。ソ連は、炭酸ガスレーザーを備えた軍事衛星ポリウスを実際に制作し打ち上げたが、軌道投入に失敗し運用に至っていない。この様に、宇宙空間に兵器を直接配置する事は技術的には可能だが、巨費がかかる事もあり冷戦終結後に中止されている。 宇宙条約によって宇宙空間の「平和利用の原則」が記載されているが、明確に禁止されているのは「宇宙空間への大量破壊兵器の配備」および「月およびその他の天体への軍事利用は一切禁止」である為、大量破壊兵器ではない兵器を天体以外の宇宙空間へ展開する事や、軍事衛星の活用は、条約解釈によっては可能となる〔宇宙条約条文(外務省) 〕〔宇宙の軍事利用を規律する国際法の現状と課題(慶應義塾大学大学院・青木節子) 〕。 1991年に湾岸戦争が勃発すると、衛星を利用して攻撃目標の詳細位置を判別し、ミサイル発射後はGPS衛星を使用して誘導され、監視衛星を利用して敵ミサイルの発射を察知し、気象衛星の情報を元に作戦立案がなされ、戦場での部隊連携に通信衛星による連絡が用いられた〔宇宙空間の軍事的価値をめぐる議論の潮流(防衛省・防衛研究所) 〕。このためコリン・グレイは湾岸戦争を「最初の宇宙戦争」と呼んだ。同戦争では、イラク軍によりGPSジャミング装置6台が試験的に導入され、衛星通信を妨害する事でミサイルを外させる事を試行しようとしていたが、実際に稼働する前に空爆で破壊されていた為にGPSジャミングは失敗したと見られる。軍事部門における宇宙空間の重要性が知られるようになると、各国とも研究するようになり、中国は衛星破壊実験を、北朝鮮はGPSジャミング実験を行っている。2007年には米空軍がGPS衛星が撃墜された想定で訓練を行っている最中に、誤って民間使用分のGPS通信も切ってしまい、携帯電話の通信停止、ATMの停止など予想外の被害が広がった。これは、GPSの信号を利用して携帯の時刻同期に使用しており、ATMでは不正防止の為の厳密な時刻同期にGPS通信を使用していた〔こんなに重要だったGPS...しかもその妨害機って何?(gizmodo) 〕。また、空港の管制システムの停止も確認され、GPSジャミング機を使用した実験では船のジャイロコンパスのクラッシュも確認されている。この様に、衛星技術にハイテク技術は様々な依存をしており、宇宙空間の安全を確保するのは軍事的にも経済的にも重要な為に、宇宙優勢システム航空団がアメリカでは設立されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「宇宙軍」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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