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家プロジェクト(いえプロジェクト)は、香川県香川郡直島町・本村地区において古民家を改装し、現代の芸術家が家の空間そのものを作品化(インスタレーション)した7つの建築からなるプロジェクト。 == 概要 == 1997年、直島でも古くから存在する集落のひとつである本村地区に現存していた古民家を改修・改造し、現代美術作品に変えてしまおうという試みで、ベネッセの福武總一郎の考案した直島プロジェクトの一環として企画、立案、実行された。本村地区にはおよそ300年ほど前から栄えていた古い町並みが残り、焼杉板張りの黒ずんだ古民家の立ち並ぶたたずまいが独自の風情をかもし出していた。そこに現代美術のネットワークを展開させたものである。プロジェクトには安藤忠雄をはじめ、宮島達男、内藤礼、杉本博司、ジェームズ・タレルなどが参加した。 1986年、福武書店社長であった父の急逝に遭遇した總一郎は、東京から岡山の本社へ戻ることになる。大都市から地方都市岡山へ戻った總一郎は、当初こそ、その環境の大きな落差に戸惑うが、数ヶ月もしないうちに東京にいないことの幸せを心底から感じるにいたる。總一郎の目には、歴史もなく自然も存在しない東京は「人間」の欠けた都市と映り始めた。岡山への帰郷は、その数年後に社名を「ベネッセ」(「よく生きる」の意味)に変更するほどに、總一郎に大きな影響をもたらせた。 そうした中で總一郎が手がけたプロジェクトのひとつが、直島であった。先代が抱いていた夢のひとつに、瀬戸内海に浮かぶ小さな島「直島」に子供たちのためのキャンプ場を作りたい、という構想があった。遺志を引き継いだ總一郎は、建築家・安藤忠雄に出会う。東京の建築家には最初から依頼する意思はなかった。初対面の居酒屋で意気投合した二人は、1989年、直島国際キャンプ場をオープンさせる。第2期工事の開始のころには、總一郎の構想はまとまっていく。それが「現代美術と自然と歴史」の融合であった。1992年にはスィートルームを完備したホテルと美術館を融合させたベネッセハウスのミュージアムが完成する。これは世界でも例を見ない珍しい試みであったが、過疎の島に現代美術を置くのも世界初の出来事であった。 アートが主張するのではなく、あくまでも人間が主役であり、アートが自然や歴史の持っている良さを引き出すべきとの總一郎のテーゼは、やがて1997年のこの「家プロジェクト」に結実する。長い歴史があるにもかかわらず、歴史の痕跡の薄く、経済が目的化している日本の文明史観に挑戦したいとの總一郎の思いから始まった企画である。直接のきっかけは直島町役場からの一本の電話である。本島地区の民家の所有者が家屋を譲りたいが、どうかというものであったが、廃屋利用の可能性のひとつとして現代アートとの融合を考えた。 その後、2004年にはクロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの3名の作品を収めた地中美術館が建設されるにいたる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「家プロジェクト」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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