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対艦ミサイル(たいかんミサイル)は、陸上、艦艇、潜水艦、航空機などに装備され、名の通り敵の艦船を破壊するのを目的としたミサイル。 == 概要 == 発射プラットフォームにより地対艦、艦対艦、空対艦などに分類される。他のミサイルと比較してシースキマー型の超低空飛行特性が特徴である。 戦術用途の対地ミサイルの一部と艦対空ミサイルの多くは艦船攻撃用途に用いる事も可能であるが、これらは通常、対艦ミサイルとは呼ばない。しかしながらSS.11/12、ヘルファイア、スタンダードなど一部のミサイルは専ら対艦用途に装備される場合があり、そのような場合には対艦ミサイルと呼ばれる場合もある。 誘導兵器であり、初期には目視誘導のものもあったが、現代ではレーダーもしくは赤外線による自律誘導を行なうものが主である。艦船を撃破するために比較的炸薬量も多い。歴史的には第二次世界大戦中のバットやフリッツX、Hs293を嚆矢とする。ただし、前者二つは自身の推進装置を持たない、航空機から投下する誘導爆弾であり、厳密には対艦ミサイルとは異なるものであった。Hs293は輸送船攻撃などで戦果をあげ、フリッツXはイタリア海軍の戦艦「ローマ」を撃沈する戦果を挙げている。日本では帝国陸軍が推進装置を持つ無線誘導式のイ号一型甲無線誘導弾およびイ号一型乙無線誘導弾を開発、後者のイ号一型乙は実用化され量産中であったが空襲の激化により実戦投入には至らなかった。 第二次大戦後は、まず強力な対艦航空戦力を有さなかった東側で開発が進んだ。1950年代にはソ連のP-15(SS-N-2)が実用化されている。これが1967年にイスラエル海軍の駆逐艦「エイラート」を撃沈すると、西側諸国でも対艦ミサイルの開発に拍車がかかり、エイラート事件以前からのペンギンなども含めて、1970年代にはハープーンやエグゾセなどが実用化された。日本においても、比較的早期から対艦ミサイルの開発を進めており、1980年には80式空対艦誘導弾を採用している。 現在の対艦ミサイルは対空レーダー及び艦対空ミサイルで防御を固める敵艦を撃破すべく、長射程かつ敵艦レーダーの探知高度より低空を飛行する能力が求められ、ターボジェットエンジンを装備し、海面ぎりぎりの低空を巡航飛行することが多い。そのため対艦ミサイルは巡航ミサイルと共通する性質(推進方式・飛行経路など)を持っているといえる。近年では対艦ミサイルを発展させて対地攻撃能力を付与させた装備(Harpoon block IIやSLAM)も開発されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「対艦ミサイル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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