|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 抗 : [こう] (pref) anti- ・ 受容 : [じゅよう] 1. (n,vs) reception ・ 容体 : [ようだい] 【名詞】 1. condition (usually animate) ・ 脳 : [のう] brain, cesebral, encephalon, memory ・ 脳炎 : [のうえん] 【名詞】 1. brain inflammation 2. encephalitis 3. nephritis ・ 炎 : [ほむら, ほのお] 【名詞】1. flame 2. blaze
抗NMDA受容体抗体脳炎(こう - じゅようたいこうたいのうえん、)とは、脳の興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の受容体、NMDA型グルタミン酸受容体に自己抗体ができることよる急性型の脳炎である。致死的な疾患である一方、治療により高率での回復も見込める疾患である。卵巣の奇形腫などに関連して発生する腫瘍随伴症候群と考えられているが、腫瘍を随伴しない疾患も多数存在している。2007年1月ペンシルバニア大学のDalmau教授らによって提唱された〔北里大学医学部神経内科 - 自己免疫性脳炎 〕。ある日から突然、鏡を見て不気味に笑うなどの精神症状を示しだし、その後、数か月にわたり昏睡し、軽快することが自然転機でもあるため、過去に悪魔憑きとされたものがこの疾患であった可能性が指摘されているおり〔「In search of lost time from "Demonic Possession" to anti-N-methyl-D-aspartate receptor encephalitis」Annals of Neurology, 2010 Jan; 67(1):141-2; author reply 142-3. doi: 10.1002/ana.21928.〕、映画「エクソシスト」の原作モデルになった少年の臨床像は抗NMDA受容体抗体脳炎の症状そのものと指摘されている〔「抗NMDA受容体脳炎の最近の動向」亀井 聡 日本大学医学部 内科学系 神経内科学分野 主任教授 SAKURA 東京集会 2012 | 2012/11/23 〕。また、興奮、幻覚、妄想などいわゆる統合失調症様症状が急速に出現するのが本疾患の特徴であるため、統合失調症との鑑別も重要である〔「抗 NMDA 受容体抗体脳炎の臨床と病態」臨床神経, 49:774―778, 2009〕。 == 発生率と疫学 == 全体的な発生率は不明であるが、未知の病因とされている脳炎の1%程度含まれると推定されている。2007年にこの疾患概念が確立するまでに日本で「若年女性に好発する急性非ヘルペス性脳炎」として報告された一群の多くは抗NMDA受容体抗体脳炎と同一のものであったと判明している〔Kamei S, Kuzuhara S, Ishihara M, et al. Nationwide survey of acute juvenile female non-herpetic encephalitis in Japan: Relationship to anti-N-methyl-D-aspartate receptor encephalitis. Int Med 2009;48:673-679.〕。ランセットの100例を検討した記事によると、100人の患者のうち91が女性であり、平均年齢は23歳(5-76の範囲)であった。腫瘍学的スクリーニングを受けた98人の患者のうち58人は腫瘍を持っており、主に卵巣奇形腫であった。577人の患者を評価したより大規模な研究では、394人の患者 (79%) は24ヵ月で良好な転帰を有することを示し、30人の患者 (6%) が死亡し、残り患者は軽度~重度の障害が残った。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「抗NMDA受容体抗体脳炎」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Anti-NMDA receptor encephalitis 」があります。 スポンサード リンク
|