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野外通信システム(やがいつうしん-、)は、の一つ。試作段階では新野外通信システムと呼称されてきた〔ソフトウエア無線にAndroid端末も!陸上自衛隊のイマドキの通信システム ITpro 2013年11月22日〕。開発は技術研究本部、製作はNECが行っている。 == 概要 == 戦略階梯(方面隊)で用いられてきた方面隊電子交換システム(AESS)、作戦術階梯(師団・旅団)で用いられてきた師団通信システム(DICS)、戦術階梯で用いられてきた地上無線機・野外無線機(85式および新野外無線機)を一括して更新するシステムとして開発された。平成19年度から平成22年度にかけて試作が行われ、平成21年度から平成23年度にかけての技術試験及び平成22年度から平成23年度にかけての実用試験を経て、平成24年度に装備化、同26年度より整備が行われている。開発試作総経費は168億円。なお野外通信システムは平成16年度から試作を、平成18年度から翌年度にかけて所内試験を実施した「統合無線機の研究」の成果を反映させている。 通信プロトコルにはInternet Protocolが採用されており〔、モバイルアドホックネットワークの技術により、迅速に高速かつ広域にわたる通信ネットワークを構成可能とされている。初動対応時には、部隊間では広帯域多目的無線機のみ、あるいはアクセスノード装置と広帯域多目的無線機の間でネットワークが形成され、基地・中央との通信は民間通信事業者や衛星通信システムを通じて確保される。その後、より大規模な部隊が展開する本格的対応時には、指揮所には指揮所用ネットワーク装置が設置されるとともに、ノード中継装置やバックボーンノード装置、整備支援装置やネットワーク管理装置によって独自のネットワークインフラが構築される〔。なおオペレーティングシステムとしては、情報処理端末にはMicrosoft Windows、携帯情報端末にはAndroidが採用されている。 システム内の無線通信端末として開発された広帯域多目的無線機(略称: 広多無(コータム))は、その名の通り、周波数帯域としてはHF・VHF・UHFに対応し、また音声通信とデータ通信のいずれも可能となっている。またソフトウェア無線化されており、所要のソフトウェアを使用することで、3自衛隊間およびその他の部外関係機関との直接通信が可能となっている。ソフトウエア無線機規格としては、アメリカ軍が統合戦術無線システム(JTRS)で採用したのと同じSCAが採用されている。可搬通信速度は11Mbpsで〔『ストライク アンド タクティカルマガジン』SATマガジン出版、2015年7月号〕、これはIEEE 802.11bに相当する通信速度である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「野外通信システム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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