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ガレー船(ガレーせん、galley)は、主として人力で櫂(かい、オール)を漕いで進む軍艦。古代に出現し、地形が複雑で風向きの安定しない地中海やバルト海では19世紀初頭まで使用された。正確にはガレーであり、この語だけで船であることも意味しているが、この語が一般的でない日本では「船」を付して呼ばれることが多い。 == 特徴 == ガレー船の特徴は両舷に数多く備えられた櫂である。風力を利用する帆船と比べると、人力による橈漕は非力であり、また持続力の面でも劣るので、長距離の航行には限界があるものの、微風時や逆風に見舞われた場合もある程度自由に航行することが可能であった。このことは風が大西洋に比べて弱く、また不安定な地中海では重要な要素であり、この地域でガレー船が発達する要因であった。さらに、急な加速・減速・回頭を行なうような運動性においては帆に優っており、漕ぎ手を次々に交代させる事である程度の航続力は得られるため、海上での戦闘に有利で、ガレー船のほとんどは軍船として用いられた。 船体は同時代の帆船と比べて細長い。また、喫水が浅く舷側も低いことから、穏やかな海や水深の浅い海での高い機動性を得た反面、荒天時には航行能力が急激に低下し、また積載容量が少ない一方で乗員(主として漕ぎ手)の数が多く、頻繁に寄港・補給を要するという欠点も併せ持っていた。こうしたことから、ガレー船は香辛料貿易などに用いられた〔香料・香辛料は、中世やルネサンス期では、それと同じ重量の黄金に匹敵する価値があると言われ、輸送に成功すれば莫大な利益が得られたので、ガレー船の使用は損失にならなかった。〕以外ではもっぱら軍用船として利用されている。 ただし、帆船に比べて数は少ないながら帆も装備されており、これらは順風に恵まれている遠距離航海時に用いられた。初期は四角帆(スクエアセイル)だったが、14世紀頃、主にイタリアでマストやラティンセイルと称される三角帆の改良が進むとガレー船にもより多くの帆が装備されるようになり、例えばポルトガルからイングランドまでを無寄港で航行するといった長距離の航海が実現している。戦闘時には帆は漕走の邪魔になるので畳まれるか、場合によっては帆柱ごと切断してしまう。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ガレー船」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Galley 」があります。 スポンサード リンク
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