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正規数 : ミニ英和和英辞書
正規数[せいきすう]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ただし, せい, しょう]
 【名詞】 1. (logical) true 2. regular 
正規 : [せいき]
  1. (adj-na,n,adj-no) regular 2. legal 3. formal 4. established 5. legitimate 
: [すう, かず]
  1. (n,n-suf) number 2. figure 

正規数 : ウィキペディア日本語版
正規数[せいきすう]
数学における正規数(せいきすう、normal number)とは、無限小数表示において数字が一様に分布しており、数字の列が現れる頻度に偏りがないという性質を持つ実数である。より正確な定義については「定義」の節を参照のこと。
''r'' 進法での表示についてこの性質を持つ数を ''r'' 進正規数という。単に正規数と述べた場合は、2 以上の任意の整数 ''r'' に対して ''r'' 進正規数であることを意味する。
一般論として「ほとんど全ての」実数が正規数であることが知られているが、その証明は構成的でないため、正規数であることが判明している具体的な数は非常に限られている。例えば、2の平方根円周率ネイピア数はそれぞれ正規数だと信じられているが、その通りか否かは未だ謎である。'r'' 進正規数という。単に正規数と述べた場合は、2 以上の任意の整数 ''r'' に対して ''r'' 進正規数であることを意味する。
一般論として「ほとんど全ての」実数が正規数であることが知られているが、その証明は構成的でないため、正規数であることが判明している具体的な数は非常に限られている。例えば、2の平方根円周率ネイピア数はそれぞれ正規数だと信じられているが、その通りか否かは未だ謎である。
'r'' 進正規数という。単に正規数と述べた場合は、2 以上の任意の整数 ''r'' に対して ''r'' 進正規数であることを意味する。
一般論として「ほとんど全ての」実数が正規数であることが知られているが、その証明は構成的でないため、正規数であることが判明している具体的な数は非常に限られている。例えば、2の平方根円周率ネイピア数はそれぞれ正規数だと信じられているが、その通りか否かは未だ謎である。
== 定義 ==
本記事では数学のみならず計算機科学の用語および記号も用いる。Σ を ''r'' 個の文字の集合アルファベット)とする。Σ で Σ の元からなる無限列全体の集合を、Σ
*
で有限列全体の集合を表すものとする。これらの集合の元は文字列 (string) とみなす。自然数(本記事では 1 以上の整数を意味する)''n''、Σ の元 ''S''、Σ
*
の元 ''w'' に対し、''N''''S'' ( ''w'', ''n'' ) で「''S'' の最初の ''n'' 個の列に ''w'' が現れる回数」を表すものとする。例えば、''S'' = 01010101... に対して ''N''''S'' ( 010, 8 ) = 3 である。
Σ の元 ''S'' が正規であるとは、任意の Σ
*
の元 ''w'' に対し、
:\lim_ \frac = \frac
が成り立つことを言う(ここに、|''w''| は ''w'' の長さを意味する)。言い換えると、長さが同じ文字列たちが漸近的に同じ頻度で現れる場合にその無限列を正規と呼ぶのである。例えば、二進列(0, 1 の列)が正規であるとは、0 と 1 が 1/2 ずつの頻度で現れ、00, 01, 10, 11 が 1/4 ずつの頻度で現れ、000, 001, 010, 011, 100, 101, 110, 111 が 1/8 ずつの頻度で現れ...(以下同様に続く)ということを意味する。さらに直感的に言い換えるならば、''S'' のある位置に ''w'' が現れる「確率」が、乱数列のそれと一致するということである。(乱数列であるためには正規列であることが望まれるが、正規列を乱数列とみなせるかというと必ずしもそうではない。)
以降は ''r'' を 2 以上の整数とし、''x'' を実数とする。''x'' を ''r'' 進法で無限小数表示したときの小数点以降の文字列(この場合は数字の列)が正規であるとき、''x'' は ''r'' 進正規数、もしくは基数 ''r'' に関して正規数であるという。''x'' が任意の ''r'' に対して ''r'' 進正規数であるとき、''x'' を単に正規数と呼ぶ。
当然、無限列は正規か正規でないかのいずれかである。一方、実数については、ある ''r'' に対しては ''r'' 進正規であるのに、別の ''s'' に対しては ''s'' 進正規ではない、ということがあり得る (Cassels, 1959〔Cassels, J. W. S. "On a problem of Steinhaus about normal numbers." Colloq. Math., 7, 95-101, 1959.〕)。任意の ''r'' 進正規数が ''s'' 進正規数でもあるためには log ''r'' /log ''s'' が有理数であることが必要十分である (Schmidt, 1960〔Schmidt, W. "On normal numbers." Pacific J. Math., 10, 661-672, 1960.〕)。
定義より明らかなように、正規数の無限小数表示の中には任意の文字列が現れる。デジタルデータを二進数だとみなせば、二進正規数にはあらゆるデータが含まれると考えることができる。しかし、逆は成り立たず、任意の文字列が現れるからといって正規とは限らない。
正規より弱い概念として、単正規 (''simply normal'') がある。それは |''w''| = 1 の場合のみ上記の性質を満たすことを意味する。すなわち ''r'' 進単正規数とは、''r'' 進小数表示において各数字が 1/''r'' の割合で現れる実数のことである。'r'' 進正規数、もしくは基数 ''r'' に関して正規数であるという。''x'' が任意の ''r'' に対して ''r'' 進正規数であるとき、''x'' を単に正規数と呼ぶ。
当然、無限列は正規か正規でないかのいずれかである。一方、実数については、ある ''r'' に対しては ''r'' 進正規であるのに、別の ''s'' に対しては ''s'' 進正規ではない、ということがあり得る (Cassels, 1959〔Cassels, J. W. S. "On a problem of Steinhaus about normal numbers." Colloq. Math., 7, 95-101, 1959.〕)。任意の ''r'' 進正規数が ''s'' 進正規数でもあるためには log ''r'' /log ''s'' が有理数であることが必要十分である (Schmidt, 1960〔Schmidt, W. "On normal numbers." Pacific J. Math., 10, 661-672, 1960.〕)。
定義より明らかなように、正規数の無限小数表示の中には任意の文字列が現れる。デジタルデータを二進数だとみなせば、二進正規数にはあらゆるデータが含まれると考えることができる。しかし、逆は成り立たず、任意の文字列が現れるからといって正規とは限らない。
正規より弱い概念として、
単正規 (''simply normal'') がある。それは |''w''| = 1 の場合のみ上記の性質を満たすことを意味する。すなわち ''r'' 進単正規数とは、''r'' 進小数表示において各数字が 1/''r'' の割合で現れる実数のことである。
単正規 (''simply normal'') がある。それは |''w''| = 1 の場合のみ上記の性質を満たすことを意味する。すなわち ''r'' 進単正規数とは、''r'' 進小数表示において各数字が 1/''r'' の割合で現れる実数のことである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「正規数」の詳細全文を読む




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