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死絵 : ミニ英和和英辞書
死絵[しにえ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [し]
  1. (n,n-suf) death 2. decease 
: [え]
  1. (n,n-suf) picture 2. drawing 3. painting 4. sketch 

死絵 : ウィキペディア日本語版
死絵[しにえ]
死絵(しにえ)は、主に歌舞伎役者が死去したとき、その訃報と追善を兼ねて版行された浮世絵。役者の似顔絵に、命日、戒名、墓所、生前の業績、辞世、追善の歌句などが記される。幕末を中心に江戸時代後期から近代にかけて制作された。基本的に死や仏事を表象するモチーフが添えられた死後の姿を表すのが特徴で、美術史や歌舞伎研究のみならず、民俗学宗教学的にも貴重な資料といえる。
== 概要 ==
現存最古の作品は、安永6年(1777年)に没した二代目市川八百蔵のものとされる。初期は細絵や間錦などもあるが、多くは大錦で、しかも一枚物が普通であった。シキミや数珠を持った絵姿、舞台上での当たり役を描き、戒名、行年などを書き添えたもの、辞世の歌句、追善のことばをいれたものなどが一般的であった。文政以後から明治初めまでおびただしい数が出版され、特に嘉永7年(1854年)に大坂で自殺した八代目市川團十郎の死絵は200種類余りも出版されたという。
構図も変化していったが、なかには漫画風にしたり、蓮台座という芝居というふうにいささかふざけた図柄もあった。販売上の競争も当然あり、少しでも早く版行しようと版木を流用し、戒名、死去月日、行年などをよく調べないいいかげんなものさえある。こうした乱作期の死絵には、画家の記名がないのが普通である。描かれたのは歌舞伎役者が多いが、義太夫の大夫や戯作者、歌舞伎に関係する浮世絵師の死絵も描かれた。歌川豊春歌川豊国、3代目歌川豊国、歌川国芳歌川広重月岡芳年浮世絵師の死絵はほとんどその門弟が描いており、何れも一枚絵で資料的な価値も高い。明治中期まで盛んに行われたが、その後は絵葉書、ブロマイドが流行し、昭和10年(1935年)の初代中村鴈治郎のものを最後に廃れていった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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