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水素原子におけるシュレーディンガー方程式の解(すいそげんしにおけるシュレーディンガーほうていしきのかい)は、陽子1個と電子1個がクーロン力により結合している状態に対して、シュレーディンガー方程式を解くことによって求めた電子の波動関数である。陽子の代わりに、一般的な価数の原子核に置き換えた1電子系多価イオンは水素様原子と呼ばれており、本項の手法がそのまま適用できる。 水素原子は最も単純な原子モデルであるため、水素原子を用いると波動関数や固有エネルギー、電子殻や化学結合など化学の基礎となる重要な要素の理論的背景の説明が比較的容易になる。このため、水素原子におけるシュレディンガー方程式は様々な教科書で取り上げられている〔原島鮮「初等量子力学」裳華房〕〔清水清孝「シュレーディンガー方程式の解き方教えます」共立出版〕〔近藤保、真船文隆「量子化学」裳華房〕。 なお、微細構造、超微細構造、ラムシフトなどの効果は、電子-陽子間のクーロン相互作用に比べると極めて小さく、本項では取り扱わない。 == 極座標表示における水素原子に対するシュレーディンガー方程式 == 時間に依存しないシュレーディンガー方程式は以下の式で与えられる。 水素原子のハミルトニアンは、∇2を極座標におけるラプラシアン とすると、次のようになる。 ここで、ポテンシャルV(r)は点電荷のつくるスカラーポテンシャルを用いることにより以下の式となる。 また、μは換算質量であり、水素原子核の質量をM、電子の質量をmeとすると、 であるが、M>>meであるからμ=meと近似でき、結局(1.3)式は となる。よって、水素原子におけるシュレーディンガー方程式は、(1.1)式および及び(1.6)式より、 すなわち となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「水素原子におけるシュレーディンガー方程式の解」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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