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淮河[わいが]
淮河(わいが、)は、中華人民共和国を流れる川の一つで、長江・黄河に次ぐ第三の大河。古くは「河」が黄河の固有名詞であったので、淮水と呼んだ。長さは1,078km、流域面積は174,000平方kmに及ぶ。 淮河は、黄河と長江の間を東西に流れており、下流にある湖で二手に分かれ、放水路は黄海に注ぎ、本流は長江につながっている。その下流は平坦な低地を通っており、流路が複雑なため洪水を起こしやすく非常に治水が難しい。このため「壊河(ピンインではHuái Hé)」の異名がある。 == 華北と華南の境界 ==
淮河および秦嶺山脈を結ぶ線(秦嶺・淮河線)を境に、中国の南北では地理や気象条件などが異なり、伝統的に華北と華南の境界線とみなされている。華北と華南の境界とされてきたことから、文化などに各種の差異がみられる。 秦嶺・淮河線は年間降水量1000mmの線とほぼ一致し、たとえば北は小麦中心の畑作農業地帯で、南はコメ中心の水田地帯となっている。また淮河の北は陸路中心の交通、南は河川交通中心で「南船北馬」ともいわれている。こうした農業生産物や交通の違いは政策の差や軍事行動に影響するため、中国が南北に分裂していた時代は淮河が境界線になったことが多かった。 淮河より北の地域では、PM2.5を含む全浮遊粒子状物質(TSP)の大気中の濃度が南側より格段に高いという観測結果が出た。住民の平均余命も、南側より5.5年北側の方が短いことが米中などの共同研究で分かった〔朝日新聞デジタル:中国の大気汚染、南北差くっきり 淮河を境に寿命にも差 - テック&サイエンス 2013年7月10日〕。淮河より北の地方では、石炭などによる暖房整備(一般的なスチーム暖房は中国語で「暖気」と呼ばれ、燃料となるのは石炭)を重点的に進めた政策により、深刻な大気汚染がより進んだ影響とみられる〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「淮河」の詳細全文を読む
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