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(n) deep-sea fish =========================== ・ 深海魚 : [しんかいぎょ] (n) deep-sea fish ・ 海魚 : [かいぎょ] 【名詞】 1. ocean fish 2. saltwater fish
深海魚(しんかいぎょ、)は、深海に生息する魚類の総称。一般に、水深200mより深い海域に住む魚類を深海魚と呼んでいる〔『深海魚 暗黒街のモンスターたち』 pp.8-13 「暗黒の世界と深海魚」〕。ただし、成長の過程で生息深度を変える種類や、餌を求めて日常的に大きな垂直移動を行う魚類も多く、「深海魚」という用語に明確な定義が存在するわけではない。 == 概要 == 』(1906年)に描かれたさまざまな深海魚]] およそ15,800種〔『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.11-14〕が知られる海水魚のうち、少なくとも2,000種以上が深海魚に該当すると見積もられている〔『The Diversity of Fishes Second Edition』 pp.393-394〕〔Cohen(1970)は深海産の魚類を2,400 - 2,900種と概算している(『Fishes of the World Third Edition』 pp.11-17;『The Diversity of Fishes Second Edition』 pp.201-202)。〕。これらは海底付近で暮らす底生性深海魚と、海底から離れ中層を漂って生活する遊泳性(漂泳性)深海魚の2タイプに大きく分けられ、それぞれに含まれる種数はほぼ同数と考えられている〔〔『Fishes of the World Third Edition』 pp.11-17〕。底生性および遊泳性深海魚の生活様式はそれぞれまったく異なり、また進化上の系統分類をよく反映していることから〔一つの科には底生性・遊泳性いずれかの深海魚のみが含まれ、両者が混在することはほとんどない。〕、深海魚の進化・生態を理解するために両者を区分して考えることは重要である〔『Deep-Sea Fishes』 pp.79-82〕。 太陽光の届かない深海には光合成を行う植物(海草・海藻や植物プランクトン)が存在しないため、深海における食物連鎖の基礎を支えるのは浅海の動植物である〔『The Diversity of Fishes Second Edition』 pp.398-400〕。浅海で消費されなかった生物の遺骸や排泄物は、マリンスノーとなって沈降し、最終的に深海に降り積もる。これらの沈み行く有機物はオキアミやクラゲなど浮遊性の深海生物に消費されるほか、深海底に堆積した後は貝類やナマコ、クモヒトデなどの底生生物のエネルギー源として利用される。彼ら自身は(深海魚を含む)さらに大型の深海生物によって捕食され、深海での食物連鎖を形成する。 深海は極度に高い水圧と低水温に阻まれた暗黒の海域である。また、利用可能な総エネルギーは浅海で生産されるうちのごく一部に過ぎない。深海魚はこの極限とも言える環境に適応するため、浅海の魚類には見られない特殊な身体構造および生活様式を獲得している〔『魚学入門』 pp.59-60〕。地表面の7割を覆う海の平均水深は約3,800mに達し、200m以深の深海は体積比で実に93%を占める。地球で最大の生物圏を構成する深海の環境と、そこに広がる生物多様性を理解する上で、深海魚研究の果たす役割は大きい。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「深海魚」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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