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すみれ草(すみれぐさ)とは、江戸時代に北村久備により著された源氏物語の注釈書である。「源氏物語すみれ草」とも呼ばれることがあり、「菫草」と表記されていることも多い。1812年(文化9年)の刊本が存在するためそれ以前の成立と見られる。「すみれ草」の題名は著者により序文末尾に記された和歌「なつかしみはる野のすみれ摘みつれどつね人からのものにぞ有りける」によるとみられる。 == 概要 == 本居宣長の弟子(直接には平田篤胤の弟子であり母方の甥に当たる)である越後国与板藩藩士北村久備が本居宣長による源氏物語の注釈書『源氏物語玉の小櫛』を補完するものとして著したものであり、序文では「本居宣長が『源氏物語玉の小櫛』でなし得なかった系図に、年立を加えたものである」とされている。平安時代末期以降の伝統を持つ源氏物語系図と室町時代の一条兼良以来の伝統を持つ源氏物語の年立について、本居宣長ら国学者による合理的な解釈を施して整理し、ほぼ現在の形を確立したものである。 この時期源氏物語研究が以前より精密になったのを受けて源氏物語の年立や系図、語釈などをまとめた著作は数多く作られ、その中には「源氏物語年立私考」(阿波国文庫蔵本)などこの「すみれ草」よりも詳細なものもあったが出版されたのはこの「すみれ草」のみでありこれ以後の源氏物語研究に大きな影響を与えた〔重松信弘「辞書・索引・系図。年立」『新攷源氏物語研究史』風間書房、1961年(昭和36年)、pp. 401-409。 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「すみれ草」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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