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石鹸(石鹼、せっけん)とは一般に汚れ落としの洗浄剤を指し、より化学的には高級脂肪酸の塩の総称である。 工業的に動植物の油脂から製造され、特に純石鹸(じゅんせっけん)と呼ぶ場合は、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムだけで、添加物を含まない石鹸を指すが、多くは炭酸塩や香料などの添加物を含む。 界面活性剤であり、油や油を含む汚れを水に分散させる作用により洗浄能力を持つ。また、細菌の細胞膜やウイルスのエンベロープを破壊するため、一部の病原体に対して消毒効果を発揮する。 水を溶媒として溶かして使用するが、水なしで使えるよう工夫されたドライシャンプーが介護や災害時に使われているほか、宇宙ステーションでも使用されている〔おふろ 宇宙航空研究開発機構〕。 == 歴史 == 古代から水だけで落ちにくい汚れに対し、粘土や灰汁、植物の油や種子〔>サポニンを多く含む、エゴノキ、ムクロジなど。インドではリタ(reetha)、ソープナッツとも呼ばれ、現在も粉末が利用されている。〕などが利用されていたが、やがて動物の肉を焼くときに滴り落ちた脂肪と薪の灰の混合物に雨が降り、アルカリによる油脂の鹸化が自然発生して石鹸が発見されたと考えられている。石鹸の「鹸」は「灰汁」や「アルカリ」を意味する字であり(鹸性=アルカリ性)、石鹸を平たく解釈すれば「固形アルカリ」ということになる。 これを神への供物として羊を焼いた古代ローマの「」での出来事とし、soap の語源とされている〔石けん洗剤の歴史 日本石鹸洗剤工業会〕が、実際の考古学的証拠によると、紀元前2800年ごろアムル人の王都バビロンで利用され、紀元前2200年ごろのシュメール粘土板からはシナニッケイの油を原料とした製法が判っている。 ヨーロッパではプリニウスの博物誌の記載が最初で、ゲルマン人とガリア人が用いていたこと、すでに塩析が行われていたことが記されている。その後いったん廃れるが、アラビア人に伝わり生石灰を使う製造法が広まると8世紀にスペイン経由で再導入され、家内工業として定着していった。12世紀以降、それまでのカリ石鹸に替わりオリーブ油を原料とする固形のソーダ石鹸が地中海沿岸を中心に広まり、特にフランスのマルセイユは9世紀以降主要な集散地から生産の中心地となった。産業革命下のロンドン以降大量生産されるようになり、現代に至る。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「石鹸」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Soap 」があります。 スポンサード リンク
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