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【名詞】 1. mucus 2. mucilage 3. viscous liquid 4. phlegm =========================== ・ 粘液 : [ねんえき] 【名詞】 1. mucus 2. mucilage 3. viscous liquid 4. phlegm ・ 液 : [えき] 1. (n,n-suf) liquid 2. fluid
粘液(ねんえき、英語:mucus)とは、生物が産生し体内外に分泌する、粘性の高い液体である。 粘液を産生する細胞は粘液細胞、粘液を分泌する腺は粘液腺と呼ばれ、ほとんどあらゆる多細胞生物に存在する。単細胞生物でも粘液を分泌するものは多い。さらに細菌の莢膜物質を粘液と考える場合もある。 粘液の成分は生物によって、また粘液細胞の種類によってさまざまであるが、一般的にはムチンと総称される糖タンパク質と、糖類、無機塩類などからなる。分子量の大きなタンパク質などを含む粘液は高分子ゲルとしての要素を備え、粘性が高いだけでなく弾性(ヌルヌル、あるいはネバネバした感じ)をも持ち併せる。 脊椎動物の場合、消化管の内壁などに常時粘液に被われた表面があり、それらを粘膜と呼んでいる。 植物の場合(植物粘質物 :en:mucilage)、体表面に分泌する例もある(モウセンゴケなどの食虫植物やモチツツジ、あるいは雌蘂の柱頭など)が、体内に蓄積する例もある。そのような物質を蓄えた細胞が散在したり、粘液の入った管があったりと、その状態はさまざまである。また、果実などが分解する過程で粘液になるものもある。 粘液を水滴のような形で保持するものを粘球という。 == 用途 == 粘液は、生物の体表を物理・化学的に保護する障壁として働くほか、保水、捕食、物質輸送、感覚の補助など、状況に応じて多様な機能を持っている。 ; 体表の保護 : * 無脊椎動物や魚類の体表は粘液に被われているものが多い。これは体表を物理的損傷から守る役割がある。ヌタウナギやクガビルは敵に捕まると大量の粘液を出す。また、アオブダイなどは睡眠に先立って口から粘液を吐き出し、寝袋を作ってこの中で眠る。 : * 動物の胃は消化液(胃液)とともに粘液を分泌し、消化液から自身を保護するための胃粘液バリアを形成している。 : * 植物の根、特に先端部分はムシゲルと呼ばれる粘液性の物質で覆われていることがある。これは根の表皮細胞から分泌された粘液や土壌中の微生物などからなる複合体で、根を保護するだけでなく、特殊な物質代謝の場になっていると考えられている。 ; 保水 : * ナメクジやカタツムリなどの体表の粘液は水の蒸散を抑える役割も担っている。カタツムリが休眠する場合、殻の口に粘膜で膜を作って蓋をする。 ; 摂食 : * オオヘビガイは固着性の巻き貝であるが、口から粘液を出して網のように広げ、これに付着するデトリタスなどを食べる。デトリタス食者には、鰓のようなものを広げ、その表面に粘液を分泌し、そこにデトリタスを吸着させて食べるという繊毛粘液摂食という方法が普通に見られる。クモは網に粘液が付いており、これに附着した昆虫を食べる。 : * 口から粘液を発射して捕まえるというのもある。クモ類のユカタヤマシログモ、カギムシなどがこれを行う。 : * カメレオンやアリクイは舌を伸ばしてえさをとるが、この際、舌の表面の粘液で獲物をくっつけている。食虫植物のモウセンゴケやムシトリスミレでは、葉の表面に粘液を出し、虫を吸着して捕らえる。ムシトリナデシコやモチツツジでも花茎などに粘液の出る部分があり、虫を吸着するが、これはむしろ花に加害する虫を吸着して花を守る働きと考えられる。 ; 物質輸送 : * 多くの陸上動物の気道には粘液(気道粘液)の層があり、線毛の動きによって体外に向かって常に移動している。鼻や口から気道に入り込んだ異物はこの粘液層によって絡め取られ、ベルトコンベアのように輸送されて排除される。この粘液が外に出たものが痰である。 ; 感覚の補助 : 動物の五感のうち、味覚と嗅覚は、生物が特定の化学物質を受容する事で成立する感覚である。 :: * 味覚においては、味覚受容体細胞が化学物質を受容する仲介として粘液が利用される。ヒトの場合は唾液が舌を湿潤に保ち、溶存物質の拡散を媒介して味覚を補助している。唾液の分泌量が低下して口腔乾燥症に陥ると、虫歯や歯周病の増加と共に味覚障害が現れる。 :: * ヒトでは嗅覚は味覚ほど粘液の補助を必要としないが、いわゆる鼻水が鼻粘膜の保護を担っている。 :: * ヘビやトカゲのような爬虫類では、口腔内に存在する鋤鼻器が嗅覚の主体である。ヘビやオオトカゲが頻繁に舌を出入りさせるのは、舌に吸着した化学物質をここへ渡し、臭いとして認識する為である。 ; 被輸送手段としての粘着 : * いわゆるひっつき虫と言われる植物の種子には、メナモミやチヂミザサなど、粘液を出して動物に附着し、運搬を行わせるものがある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「粘液」の詳細全文を読む
=========================== 「 粘液 」を含む部分一致用語の検索リンク( 92 件 ) ムコイド変性、類粘液変性 ムチン(粘素:粘液の基礎物質) 下垂体性粘液水腫 両心房粘液腫 偽粘液(素)(性)嚢腺腫 偽粘液性嚢腫 偽粘液性腺腫 偽粘液腫 再発性壊死性粘液腺周囲炎 前脛骨粘液水腫 唾液腺粘液停滞嚢胞 左室粘液腫 左房粘液腫 強粘液 感染性粘液腫 指状粘液腺 歯原性粘液腫 漿粘液細胞 神経鞘粘液腫 粘液 粘液(性)気管支炎 粘液(性)痰 粘液しゅ 粘液アメーバ 粘液仙(疝)痛 粘液体 粘液便 粘液円柱 粘液分泌 粘液分泌腺 粘液化 粘液嚢 粘液嚢胞 粘液嚢腫 粘液室 粘液層 粘液性唾液 粘液性嚢腺腫 粘液性大(結)腸炎 粘液性漿液性カタル 粘液性膿痰 粘液栓 粘液様 粘液様、ムコイド、類粘液 粘液毛 粘液水腫 粘液水腫(性)昏睡 粘液水腫性昏睡 粘液水腫性痴呆 粘液水腫性苔癬 粘液水腫昏睡 粘液溶解薬 粘液漏 粘液痰 粘液癌 粘液癌、膠様癌 粘液管 粘液細胞 粘液結腸炎 粘液線維腫 粘液肉腫 粘液肉芽腫 粘液胞子 粘液胞子虫綱 粘液腫 粘液腫性塞栓 粘液腫性塞栓(症) 粘液腫性変性 粘液腫性線維腫 粘液腺 粘液腺腫 粘液膿(性) 粘液膿(性)気管支炎 粘液膿性 粘液膿性気管支炎 粘液菌 粘液貯留嚢胞 粘液質 粘液軟骨 粘液軟骨肉腫 粘液道 粘液酸 精子頚管粘液貫通試験 線維粘液軟骨腫 脂肪粘液腫 腹膜偽(性)粘液腫 腺粘液肉腫 膀胱粘液腫 軟骨粘液様線維腫 限局性粘液水腫 類粘液変性 骨粘液肉腫 スポンサード リンク
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