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紀伊山地(きいさんち)は、紀伊半島のうち中央構造線以南の大半を占める山地。侵食が著しいため、険しい地形がよく発達している。三重県、奈良県、和歌山県にまたがっている。脊梁の方向はおおむね北東-南西に走り、1500m前後の尾根が連なる。最高峰は八経ヶ岳(八剣山)で1915m。 古くは8世紀頃から、聖なる地として中央の人々の関心を集め、古事記や日本書紀に言及が見られる。仏教伝来以後、山岳仏教や、仏教と日本の土着信仰とが癒合して成立した修験道の修行の地として高野山や吉野が成立し、のちに紀伊半島を浄土とみなす信仰として熊野三山を中心とする熊野信仰の霊場ともなり、霊場に至る参詣道が発達した。こうした歴史を背景として、紀伊山地の3つの霊場とそれらに関連する参詣道が、紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産に登録された〔世界遺産登録推進三県協議会、2005、『世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道』、世界遺産登録推進三県協議会(和歌山県・奈良県・三重県)、pp.60-62。〕。 == 地形 == 紀伊山地は、概観すると中央部が最も高いドーム型の形状を呈しており、典型的な曲隆山地である。活断層はほとんど皆無である。 大地形としては四国山地と同じく西南日本弧の外弧隆起帯に分類される。外弧隆起帯は、フィリピン海プレートが南海トラフにて西南日本弧の乗るユーラシアプレートの下に沈み込む際に、ユーラシアプレートの南端を押し上げられることによって形成されたと考えられている。その後、南西日本弧に東西方向の圧縮応力がはたらき、弧全体が波打つような形状を呈した。外弧隆起帯も、隆起地形と沈降地形が交互に連なる大地形が形成されており、それが紀伊山地 - 紀伊水道 - 四国山地である。 中部山岳地帯ほどではないが、全般的に侵食地形が発達しており、侵食速度は1mm/年以上に達する。山地には険しい斜面が多く見られる。脊梁部は標高1500m - 1900mに及び、主峰としては八経ヶ岳(1915m)、釈迦ヶ岳(1800m)、山上ヶ岳(1719m)などがある。この他、山地東部の主峰に大台ヶ原山(1695m)、山地南部の主峰に大塔山(1122m)などがある。 紀伊山地を流域とする最大の河川は新宮川水系(熊野川)であり、山地中央部の大部分を占める。以下、主な河川を概観すると、山地北部には吉野川水系や宮川水系が、山地西部には有田川水系や日高川水系が、山地南部には日置川水系や古座川水系が、それぞれ流れている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「紀伊山地」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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