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航空機関砲(こうくうきかんほう)は、主として軍用機に搭載される機関砲。 == 概要 == 航空機が初めて戦争で用いられた第一次世界大戦時は、地上で使用される機関銃を転用、あるいは水冷式を空冷化したもので、口径は、歩兵の小銃と同じ7.62-7.92mmクラスであった(航空機関銃)。対気球、対飛行船用としては小型過ぎた(気球や飛行船を撃っても、小さな穴が開きゆっくり墜落するだけで、大きな被害は与えられない)が、当時の機体にはそれ以上の大口径機関銃は搭載できなかった。 第二次世界大戦時には航空機の全金属化に伴い構造が強化され、かつ防弾装甲も施されるようになった。結果、より大型の機関砲が搭載可能となり、また、同じく構造強化された敵機に損害を与えるため、機関銃/機関砲は、より大口径化した。一方で、空戦時にかかるGを考慮した航空機専用に開発されたもの、発射速度の向上や軽量化されたものなど、多くの種類が開発された。大戦勃発前は7.62-7.92mmクラスが主流だったが、大戦半ばには12.7-13.2mm、15mm、20mm級の銃や砲が主流となり、後期には30mm級を主装備とする機体も登場した。 しかし、大口径化した機関砲は、小口径の機関砲に比べて弾道特性に劣り、命中率が低下する事、弾丸が大型である分、携行できる弾丸数が少なくなるといった問題点がある。日本海軍の戦闘機搭乗員であった坂井三郎は、著書で大口径機関砲について否定的見解を記している。一方で、主に英国戦闘機のように、小口径の機関銃の搭載数を増やす事により、数で補うといった方針も見られた。しかし、実際問題として威力を増すには、その複数の機関銃・砲の弾丸の命中位置が集中しないといけない、そのためには射程が限られるといった問題があった。 37mm、40mm、45mm、50mm、57mm、75mmといった大砲(一部を除き、高射砲や対戦車砲からの改造型)を搭載する機体もあったが、対戦闘機用とはされず、対大型爆撃機、対戦車、対艦船用であった。ホーカー ハリケーンなどの例外はあるが、試作あるいは少数の生産・配備に止まっている。 第二次大戦後、航空機のジェット化が進み、機体構造強度の強化や速度の向上により、より高い威力と命中率が求められるようになったが、上述の理由により大口径化には限界があった。そのため、アメリカではガトリング砲、ヨーロッパではリヴォルヴァーカノン、ソ連ではガスト式がそれぞれ主流となった。方式はそれぞれ異なるが、大口径化や機関砲の搭載数でなく、発射速度を高める事によって威力を上げるというコンセプトである。ガスト式は第一次大戦時、リヴォルヴァーカノンは第二次大戦時にドイツが開発し、実戦には間に合わなかった形式である。 現在、主に使用されている口径は、アメリカでは20mm、25mm、ヨーロッパでは27mm、30mm、ソ連/ロシア連邦では23mm、30mmが一般的である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「航空機関砲」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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