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西ノ内紙(にしのうちし)は茨城県常陸大宮市の旧・山方町域で生産される和紙である。コウゾのみを原料として漉かれ、ミツマタやガンピなどが用いられないことに特徴がある。江戸時代には水戸藩第一の特産物となり、各方面で幅広く使われた〔。強靱で保存性に優れたその性質から、江戸では商人の大福帳として用いられた〔。 1754年(宝暦4年)に刊行された『日本山海名物図絵』では「凡日本より紙おおく出る中に越前奉書、美濃のなおし、関東の西ノ内、程村、長門の岩国半紙もっとも上品也」と称された〔。 == 歴史 == === 古代 === 茨城県北部から栃木県にかけての山間部には久慈川・那珂川とそれら支流が流れており、こうした川近くの村で古くから紙漉きが行われてきた〔〔。758年(天平宝字2年)に地方産紙を用いて「『千巻経』並びに『金剛般若経』」を書写させたという記録があり、この中に用紙の産地として常陸国が挙げられている〔。天平宝字4年に刊行された『奉写一切経料紙墨納帳』には、紙の産地として中央図書寮・山城国紙戸の他に、下野国を含む18国が記されている。『延喜式』内記の部には下野国産の紙が位記料紙として貢上されている。『延喜式』巻二十二民部上には44国が製紙業地として挙げられ、常陸国・下野国が含まれている〔。正倉院文書である『経紙出納帳』の中に「常麻紙」という産紙名が挙げられているが、これは常陸国産の麻紙であるとされる〔。 茨城県と栃木県の境にある鷲子山の山頂には807年(大同2年)に創建されたといわれる鷲子山上神社がある。鷲子山上神社の主祭神である天日鷲命はこの地方に和紙づくりの技術を伝えたといういわれがある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「西ノ内紙」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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