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退却神経症(たいきゃくしんけいしょう、)とは、副業には専念できるが、個人に期待される社会的役割である本業からは選択的に退却し、無気力・無関心・抑うつなどを呈する神経症である。精神科医の笠原嘉により提唱された、日本独自の臨床疾患単位である〔山内昭雄、今忠 他 (1997) p.4〕〔笠原嘉 (1988) pp.8-15〕。 == 概説 == 人間にはそれぞれ期待される社会的役割があるが、そこから選択的・部分的に退却する現代型の神経症(ノイローゼ)である。社会適応に挫折し、抑うつ状態となり、引きこもりなどの陰性の行動化を伴う。退却は陰性の行動化であるため、自分から救いを求めたり、病院を受診したりということは極めて稀である。しかしその様相に反して、本業以外の生活部分では今まで通り活発に行動する(副業可能性を有する)。副業に関する限りは何らの支障も生ぜず、旺盛に活動し、会社を休んでも飲み会や旅行などには赴くことが出来る場合が多い〔。しかし表面上の行動特性から推察されうる単なる怠け者の逃避とは異なっている。退却神経症者は元来人一倍真面目な努力家であり、第一線で活躍していた人物である。そうした、いわばそれまで勇敢に戦ってきた兵士の突然の撤退であり、「退却」という軍隊用語が用いられたのはこの側面を指してのことである〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「退却神経症」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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